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2016.2.23
先日のことですが、転職活動の相談に乗っていたある女性が、第一志望の企業から内定をいただきました。
紹介した転職エージェントの方々のご支援、そして何より本人の意欲と行動があってこその結果ですが、
話を聞いていた身として、自分のことのように嬉しかったです。
それと同時に、キャリアコンサルタントとして、プロとしてお話を伺っていた面もあるので、ホッとした気持ちもあります。
今のことろ、転職相談に関しては勝率100%です。
転職アドバイザーを本職にした方が良いのではないかと思くらいです(笑)
ただ、今回が今までと比べて特徴的だったのは、活動が終わるまでのスピードがとても早かったということです。
最初の相談を受けてから、転職先の内定と現職の退職がまとまるまで、わずか28日という結果でした。
決して結論を急いだのではなく、ご本人の納得のいく転職だったので、これには本当に驚きました。
少なくとも3ヶ月は覚悟していたので、あまりにも早かったです。
なぜこれほどまでに早かったのかと考えてみると、それは
1.強い決断
2.愚直な素直さ
3.マメな報告
の3つが大きな要因であったのではないかと考えます。
すべての変化は「決断」から始まります。
もう少し詳しく言うと、「変わる!」という決意です。
「変わりたい」
ではなく、
「絶対に変わる!」
という決意。
両者の間には、天と地ほどの差があります。
転職活動をしていると、常に迷い・ためらい・不安などが交錯します。
・本当に、今の職場を辞めて良いのだろうか?
・転職しようとしていることが、周囲にバレないだろうか?
・志望する業界や職種は、本当にこれで良いのだろうか?
・いつまでこの活動が続くのだろうか?
転職に限らず、多くのことについて言えますが、物事に唯一で確実な正解はありません。
最終的には、自分が下した選択や判断を「正解であった」と信じるほかないのです。
しかし、それでも、迷い・ためらい・不安などは尽きません。
こうした感情が生まれるのは、その分だけ選択肢の幅があり、いくつもの可能性があるからです。
そして、こうした感情が生まれる分だけ、判断が遅れ、行動が鈍くなり、思うように展開が進まなくなります。
今回、彼女には「何が何でも、今の状況から脱出したい」という強い決意がありました。
私と最初に話をしたその日のうちから、すでに「転職しない」という選択肢はなくなっていたと言えます。
まさに「不退転の決意」と呼ぶべきものでしょうか。
他の可能性(この場合、現職に残留すること)を断ち切り、いち早く環境を改善することに集中することになりました。
この決意が強かったからこそ、1ヶ月足らずという目覚ましいスピードで、素晴らしい結果を手にすることができたのだと思います。
その源はすべて「必ず変わってみせる!」という強い想いによる決断からスタートしているのです。
決断の次に大きな要因となったのが、愚直なまでの素直さだと考えています。
最初の面会時に、転職の報告で話がまとまった際、自分の興味・関心や価値観を探るために、
・夢100リスト
・理想の一日
・余命1年リスト
を作成してみるよう薦めました。
目安として2週間ほど設けていたのですが、なんと2日後にはすべて提出してきました。
正直、これには驚きました。(しかも、この間はすべて平日でした)
私がキャリア相談に乗らせていただく際には必ず、こうした自己分析ワークを行っていただくのですが、こんなに早く提出してきたケースは今までありませんでした。
やりたいことを100個挙げるのも、それほど容易なことではありません。
これまでそうしたことを考えていなかった方が、自分自身と向き合うにはある程度時間を要するものです。
加えて、はじめてこの手のワークを行う際には、
「こんなことやって、意味があるのだろうか?」
「これで何がわかる、何が変わるのだろうか?」
といったような考えが沸いてきて、なかなか手が進まなかったりするものです。
それだけに、たった2日間で3つとも提出してきたことは本当に驚きでした。
そして、このワークを経てご本人も、
「私には、まだまだやりたいことがある」
「私が望んでいたのは、こういう人生だったのか」
と多くのことを気づいたようで、それ以降のステップも順調に進んでいきました。
言われた通りのことをすぐに、愚直に実行する素直さ。
それがいかに大切で、効果的なことであるかを、私自身改めて勉強させていただいた思いです。
※上記で紹介したワークは、メルマガ登録特典のPDF冊子でご紹介しています。ご興味のある方は、ぜひダウンロードしてみてください
もう一つ、大きな決め手となったのは、小マメな報告ではないかと思います。
今回、彼女には進捗状況をすべて報告するよう依頼しました。
活動を進めるにあたっては、私が以前お世話になったエージェントの担当者を2社紹介し、
それ以外にも、自分で申し込んだところもあったようですが、
そのすべてにおいて、
・エージェントからの連絡はあったか?いつ面談を行うのか?
・面談ではどのように自分のことを伝えるのか?
・どういう会社を紹介されたのか?
・その中で、どれを申し込んだのか?
・なぜその会社を申し込んだのか?
・選考結果はどうなったのか?
・いま進んでいるのは、どの企業で、何社あるのか?
・次の面接はいつなのか?
これらをすべて報告してもらいました。
面接の前後にも、メールやSNSで報告をもらい、時には電話でやりとりすることもありました。
報告をする方も大変だったと思います。
状況を正確に、丁寧に伝えようとすると、文量もかなりのものになります。
しかし、この報告の頻度が、必ずや状況を良い方向に進ませるという確信が、私にはありました。
すべてのことについて言えますが、報告の頻度の高さは、状況を好転させ、それを加速する働きがあります。
なぜなら、報告をすることによって、
・自分が置かれている状況を整理し、自分自身の理解を深めることができる
・報告相手に伝わるよう整理することで、あいまいな点、見えていない点が浮き彫りになり、やるべきことが明確になる
・報告した相手からのフィードバックによって、さらに状況の整理と、課題の明確化が進む
といった効果を生み出すからです。
活動が多岐にわたってくると、視野がどんどん広がっていきます。
視野が広がること自体は良いことですが、その分だけ選択肢も広がるので、場合によっては、本来の目的・目標を見失ってしまうこともあります。
応募や面接の状況、そしてなぜそれを選んだのか、をその都度しっかりと確かめることによって、
今やっていることが最初に設定した目的・目標に沿っているのか、ブレているのかに気づくことができます。
そして、このプロセスは一人でやるよりも、誰か別の人を介して行ったほうが、正しく確実に行うことができます。
報告する度に、状況は好転し、加速する。
これもまた真なり、と改めて学んだ思いでした。
今回の話を整理すると、転職活動をスピーディーに行う秘訣は、
1.「必ず変わる!」という強い決断をくだす。
2.協力してくれる人が薦めたことは、素直に、すぐに実行に移す。
(ただし、協力はキャリア形成に関する専門的な知識や経験を持つ人に仰ぐ必要があります)
3.進捗状況、自分の選択、その理由などを第三者に小マメに報告する
であると言えます。
もちろん、必ずしも早ければ良いというものではありませんし、
転職活動をする中で、今の環境が恵まれていることに気づき、活動をやめるケースもあります。
繰り返しになりますが、物事には唯一の確実な正解はありません。
どの選択肢にも正解の可能性があるわけで、最終的には人は自分が選んだ選択を「正解であった」と信じるほかないのです。
冷静に自己分析、環境分析を十分に重ねた結果、転職以外の選択肢は考えられないという結論に達したならば、
上記3点をもって活動にあたることが、きっと道を切り開いてくれることだと思います。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。