殿堂入り記事
2015.7.17
ブログをご覧の皆様、おはようございます。小松茂樹です。
前回、「人間力」の向上の加速要因として「成長」と「成功」について書きました。今回は、そもそも「人間力」とは何なのかについて少し考えてみたいと思います。
「人間力」を定義するのはなかなか難しいです。人によっていろいろな考え方があると思いますし、唯一の正解などそもそもないと思います。いろいろな要素が無数に、そして複雑に組み合わさって構成されていて、簡単に言葉で言い表せられるものでもないと思います。
とは言え、明文化して定義しておかないと、これから述べていくセルフマネジメントの考え方が、自分のどこに訴求するものなのかのイメージが描けなくなるので、少し強引ではありますが、言葉にしてみたいと思います。
私が考える、人間力の構成要素は次の通りです。
この9つです。
他にも、いろいろなものが思い浮かびましたが、数が多すぎるとイメージが定まらなくなるため、それぞれの言葉を広い意味で捉えて、集約してみました。
次に、それぞれの言葉の意味について考えてみます。
幸せの象徴である「愛」と「豊かさ」を得られるかどうかは、感謝を感じる感度が大きく影響を及ぼしていると思います。周囲のいろいろな人・物・事に「ありがたい」と感じやすい人は、愛と豊かさを感じる感度も高く、幸せ度が高くなります。逆に、「ありがたい」と感じにくい人は、幸せ度が低くなります。
感謝は主観的なものです。現実の現象は変わらなくても、自分が好意的・肯定的に受け取るか、敵意的・否定的に受け取るかで、心のありようは大きく変わってきます。私の知る限りでは、感謝を感じやすい人は、やはり人格も優れている場合も多いです。
約束を守ること。正直であること。素直であること。公明正大であること。裏表がないこと。こうした、まっすぐな人間力っぷりを「誠実」という言葉で表してみました。
他人との約束を守ることは当然のことなのですが、仮に守れなかった場合にも、キチンと謝罪し、状況や代替策を説明することも誠実さかと思います。
加えて、自分との約束を守るというのも大事な誠実さです。自分に正直であり、自分との約束を守れる人は、筋が通っていて一貫性があり、ブレがありません。これも、「人間力」を表す重要な側面です。
人間としての器の大きさが現れるのが、この謙虚さです。
器の小さい人は、世界観が狭く、自分の存在を過大に評価し、高慢な態度をとります。一方、器の大きい人は、自分も他の人と変わらない一人の人間であるということをよく理解しています。人は学べば学ぶほど、世の中の広さ、先人の偉大さ、他の人間の尊さをより感じるようになります。
器の大きい人は、学びに終わりはないこと、誰からでも(年下や立場の低い人であっても)学ぶべきことがあることをよく知っています。より多くの人から、より多くのことを学ぼうという姿勢は、謙虚さになって現れます。
若い頃に自信過剰で高慢であった人が、歳を重ねるにつれて謙虚になっていくというのは、経験を重ねるうちに自分の未熟さと他人の尊さを思い知ることの表れです。大きなことを成し遂げようとすればするほど、多くの人の力を結集させる必要があります。一人の力がいかに無力であるかを知っているので、他人を認め、尊重し、大事にすることができるのです。
そのため、真に成功した人、優秀な人、志が高い人は概して謙虚であると言われています。素直さや向上心、向学心なども含まれているというイメージの上で、謙虚さは「人間力」を示す重要な要素の一つだと思います。
次回に続きます。本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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