役割を考える2

前回、「人は社会の中で様々な役割を担っており、その役割をバランスよく保つことが人生を豊かにする」というお話をいたしました。

ところが、何かと忙しい私たち現代人は、こうした役割をまんべんなく果たすのがなかなか難しいものです。

・時間がない
・やることが多い
・何かと急な用事が発生する

など、特定の役割に集中してしまい、他の役割を後回しにし、しかもそのまま用事を忘れてしまうこともあります。

特に、仕事上の役割は厄介者です。
緊急性の高い(高そうに見える)役割が次々と発生し、気がつけばやるべき(と思っている)ことだらけになってしまいます。

そして、そうした仕事上の役割に注力すればするほど、他の役割に向ける時間とエネルギーを消耗してしまい、役目が果たせなくなります。

それでも、家庭や友人・所属団体など「相手がいる」役割の場合、役目を果たさないと迷惑をかけることになるので、なんとかそれを果たそうとします。

すると、最も後回しになってしまうのは「自分で決めた、自分の中での役割」なのです。

しかし、この「自分で決めた役割を後回しにする」という行為が、自己実現の最大の障害になっているのではないか、と私は考えます。

すなわち、

○ やりたいことが明確にあり
○ それを実現するための計画が立てられたとしても
× 実行が伴わなければ、実現に至らない

というサイクルに、私も含めて陥ってしまっているのです。

しかし、そうであるならば、それを逆手に取ることで自己実現への道は開けるのではないかと考えました。

つまり、

「自分で決めた自分の役割」を優先することができれば、願望を実現できるのではないか

という考え方です。

そこで、この自分年表を使って、

自分にはどんな役割があったのか
→ 今、どんな役割を果たしているのか
→ 将来、どんな役割を果たすだろうか(果たしたいか)

を考えることで、

・自分が何を望んでいるか
・自分が何をするべきか
・そのためには、役割の優先順位をどう位置づけるべきか

を明確にし、それを実行してくというアプローチを考えていきます。

blog029

次回は「役割」に関して私が影響を受けた考え方をご紹介します。

  

投稿者プロフィール

小松 茂樹
中小企業診断士・キャリアコンサルタント。株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング代表取締役。人材派遣会社、健康食品会社を経て、経営コンサルタントに転身。営業力強化・業務改善・生産性向上・ビジネススキル向上など幅広い範囲で、業績向上や人材育成の支援を行っている。理論的な背景と情熱的な語り口を交えた講演スタイルに定評があり、セミナーや研修で高い支持を得ている。

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