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2017.6.7
今日から明日にかけて、仙台で営業ヒアリング研修です。
商談のロールプレイングを中心としたプログラムで、いかにして相手との信頼関係を築き、有効な情報収集を行うかを学んでいきます。
相手との関係構築や合意形成の原則は、営業はもちろん、職場内や私生活についても同じです。
いかにして、
が話の成否を決めるのです。
「相手を動かしたい」という欲求が強ければ強いほど、自分の意思や主張を強く押し出しがちになってしまいます。
しかし、そのエネルギーが強すぎると、
「私は、こう思う」
「私は、あなたにこうして欲しい」
「私は、このようにあるべきだと考える」
といったように、自分を基点にした話になってしまうものです。
「追えば逃げる」という言葉があるように、自分の要求を押しつけるような話が中心となってしまうと、次第に相手は苦しくなっていきます。
相手が気持ちよく、自分との話に応じてくれるようにするためには、できる限り「相手を主語」とした話の進め方をすることが有効です。
「あなたは、どのように思いますか」
「あなただったら、どのようにしますか」
「あなたは、どのようにあるべきだとお考えですか」
主導権を相手に持たせるようなアプローチで話を進めていけば、相手は話をすることに苦しさや苛立ちを感じにくくなります。
もちろん、時に自分の意思や考えを表明しなければならない場面があります。
しかし、先に登場するのが自分なのか、相手なのかによって、相手が感じる負担感は大きく異なるのです。
「返報性の法則」という言葉があります。
自分がしてあげたことが、相手から返ってくるという意味です。
もしあなたが、自分の都合や要求を中心として話を進めてしまうと、同じように相手は自分の都合や要求に集中するようになってしまい、話は平行線へと向かっていってしまいます。
まず相手の意向を伺うスタンスから話がはじまれば、自分の言いたいことを言い尽くした後に、相手はあなたの話を快く聴いてくれるようになるでしょう。
そして、そこからが、創造的で発展的な話のスタートになるのです。
人は概して、「痛みを避けて、快楽を求める」習性があります。
あなたとの話に痛み、苦しみを感じるようになると、相手は次第にあなたとの話を避けるようになってしまいます。
相手と良好な関係を築き、それを長期的に継続させ、ともに何かを成し遂げようとするためには、
まずはあなたと話をすることが相手にとって心地よいものになる必要があります。
商談をする際に、まず雑談から入るというのは、話をすること自体に心地良さを生み出すことが目的です。
雑談の中に楽しさやおもしろさを感じるようになれば、その後の本題へもスムーズに移行することができます。
したがって、雑談の話題は、自分にとってではなく「相手にとって」楽しく、心地よいものであることが求められます。
人は何かを受け取ると、相手に何かをお返ししたいという気持ちになります。
逆説的ですが、最終的に自分の要求を聞き入れてもらいたいとおもうならば、まずは相手の要求を満たすことが必要です。
「与えよ。されば、与えられん」
相手を基点として発言や行動を行うことが、結果的に自分が得ることにつながるのです。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。