マインド
2025.1.18
今回のテーマは「スケールの大きい人間になる方法」です。別の言葉で言えば、「器の大きな人間になる方法」です。
人間の器が大きくなると生活水準も上がっていきますし、多少のことに動じなくなります。そんなスケールの大きな人間になりたいものですよね。
私たちの人生におけるスケールは、「思い描く時間の長さと影響範囲の広さ」によって決まります。目の前の些細な出来事や自分自身の狭い世界に閉じこもるのではなく、より広い視野で物事を捉える能力が重要です。
小さなスケールの人間は目先のことしか見えませんが、スケールが大きくなるにつれて、未来を見通し、自分以外の世界や社会全体を見渡せるようになります。
スケールの違いはどのように現れるのか。例として、会社の中で考えてみましょう。
担当者レベルでは、日々の業務に集中することが求められます。今日の仕事、明日の仕事を確実にこなし、目の前のタスクに全力を注ぐことが中心となります。
もちろん、周囲への配慮はあるものの、基本的には自分の仕事に焦点を当てます。今週や今月の範囲内で物事を考えることが多く、1年先を常に意識しながら行動するのはなかなか難しいでしょう。
しかし、管理者になると、視点は大きく変化します。組織の中では年単位の計画が一般的で、1年後の目標達成に向けた戦略立案が求められます。優れた管理者は、今年だけでなく、2年後、3年後を見据えて現在の行動を決定します。部署全体を俯瞰し、将来を見通す能力が真のマネージャーには不可欠です。
さらに経営者になると、スケールは大きく変化します。多くの企業では3年を中期計画の単位とし、1年を短期、3年を中期、5年以上を長期として計画を立てています。
将来の見通しが立ちにくい中で、5年を超える計画を立てるのは現実的ではないため、3年間の中期計画を軸に経営を進めていくのが一般的です。
経営者は3年後のあるべき姿を明確にし、そこに到達するためには今の状況を分析し、どうしたらよいのか必要な対策を考えます。
さらに優れた経営者は、その先の5年後、10年後を見据えて今すべきことを考えます。3年という区切りを超えても、すぐに次の3年が始まりますから、できるだけ長期的な視点で考えることが重要になってきます。
例えば、ソフトバンクの孫正義社長は、50年後までを想定して事業計画を考えています。また、日本市場だけでなく、地球規模で人々の生活がどうあるべきかを考え、その実現に向けてグローバルに事業を展開しています。
このような長期的かつ広い視野を持つことこそが、真に大きなスケールを持つ経営者の特徴だと言えます。
日々の生活の中で、時間の長さと影響範囲の広さを意識することで、あなたもスケールの大きい人間へと成長できるはずです。
スケールを大きくするには、まず時間軸で考えることが大切です。今日や明日、せいぜい今月ぐらいしか考えが及ばない人は、まずは1年後を意識することから始めましょう。また、すでに1年後を見据えて行動している人は、さらに3年後、5年後を目標にしてみましょう。今の状況がどこにあるかによって、次のステップは変わってきます。
影響範囲についても、徐々に広げていってください。最初は自分のことを中心に考え、そこから同僚や部門全体へと広げていきます。仕事の範囲だけでなく、人生全体を見渡して、家族、友人、地域社会など、できるだけ多くの人のことを考えられるようになれるといいですね。
できれば世の中全体を見据えた上で、自分のことを考えられる思考回路を身につけましょう。そのために、政治、経済、社会、テクノロジーの進歩などのニュースにも関心を持ち、世の中の変化を理解することが重要です。
実際に毎日、目まぐるしく世界は変わっています。2030年、2040年、2050年の未来予測に関する本も多く出版されています。その通りになるかは分かりませんが、今起きている出来事や開発中の技術が、10年後、20年後にどのように活用されるのかを考えるヒントになりますよ。
スケールの大きい人間になるには、思い描く時間の長さと影響範囲の広さを意識的に拡大していく必要があります。すぐに完璧を目指す必要はありません。
また、新しい挑戦をするとまたそこに新しい出会いがあって色々な世界の人たちを知ることができます。これがスケールを大きくすることに繋がっていきます。
まずは小さな一歩から始めて、徐々に視野を広げていくことが大切です。あなたも、思い描く時間の長さと影響範囲の広さを意識しながら、日々の生活を送ることでスケールの大きい人間を目指していきましょう。
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