キャリア
2025.8.16
目標を立てることは、人生やビジネスにおいて極めて重要な意味を持っています。今後どういう稼ぎ方をしていくか、その道筋を左右するのが「目標」です。
そもそも目標とは何かといえば、「自分が望む結果を、具体的かつ明確に表したもの」です。ここで重要なのは、必ず「期限」と「成果の水準」という2つの軸を持つことです。数学で言う座標のように、x(=期限)とy(=成果の水準)が明確でなければ、目標は不動の点として定まりません。ねらいが曖昧になると、単なる願望や夢に終わってしまうのです。
例えば「お金を貯めたい」と思ったとしましょう。お金を貯めるのは目標ではなく、ただの願望です。これだけでは曖昧すぎて、具体的な行動には結びつきません。そこで、「いつまでに」「いくら貯める」という期限と金額をセットにすることではじめて、実際にお金を貯める行動に結びつくようになります。
仮に「1年間で60万円貯める」という目標を立てたとします。単純計算で「1ヶ月5万円」です。そして、5万円コツコツと貯めている中で、友人の結婚式で3万円の臨時出費があったとします。貯金する分からご祝儀を回したとしたら、その月は2万円で終わります。
しかし、目標を設定することによって、その3万円をどう挽回しようかと考えるようになります。これが「具体的かつ明確な目標」の持つ力です。
この考え方は売上や利益の目標にも、そのまま当てはまります。フリーランスや個人事業主として働く場合も同様です。気ままに仕事をしていると、自分がいくら稼いでいるのか、つい見失いがちになります。きちんと目標を掲げていないと、決算のときに「あれ、思ったより売上が立っていない」「お金が残っていない」と感じてしまうのです。
そもそも、なぜ私たちは目標を立てる必要があるのか。
目標を立てる理由は1つしかありません。それは、「未来を変えるため」です。現在の自分は間違いなく、過去の延長線上にいます。しかし、未来は現在の延長線上にあるのであって、過去の延長線上にあるわけではありません。私たちは、今日この瞬間から、自分の「選択」と「行動」を変えることができるのです。
未来をどうしたいのか。その「理想像」を決め、そのためにどんなプロセスが必要なのかを逆算して、具体的な行動につなげることで、私たちは望む未来に近づけるのです。
もし目標がなければ、過去のパターンをなぞるだけの人生になってしまいます。しかし、目標を設定した瞬間に「今までとは違う人生のコース」が現れます。たとえ目標に届かなくても、挑戦し続けることで、少なくとも今までよりも前進できます。だからこそ、目標は高い方が良いのです。
無理のない範囲でチャレンジできる低い目標でも、ウルトラスーパーハードコースのような高い目標でも、「目指す地点」を自分の意思で選ぶことができるのです。
もちろん、高い目標を自分一人で達成しようとすれば大変です。だからこそ、仲間を募り、チームを組むことも重要になります。現実には自分だけですべてをこなすのは限界があります。私の例で言えば、営業、マーケティング、SNS運用、顧客管理など、さまざまな役割を信頼できる仲間に託し、仕組みを作ることで、より高い目標も実現可能になっていきます。
未来は、これからの選択と行動によって、いくらでも変えられます。今の自分がどんな人生を歩んできたとしても、これからの自分が「どんな未来を描くか」によって、そこに向かう道筋をつくることができるのです。たとえ、今までの自分がずっと同じ場所に立ち止まっていたとしても、「1年後に年収を2倍にしたい」という目標を具体的に掲げた瞬間から、日々の行動は自然と変わっていきます。
「行動が変われば結果が変わる」というのはシンプルですが、とても大事な原則です。そして、具体的で明確な目標を立てることで、自分にとって望ましい、有意義な変化を起こすことができるのです。
目標があれば、何かを成し遂げようという意欲が生まれ、努力する方向性もはっきりしてきます。逆に、目標が曖昧なままでは、なかなか具体的な行動に結びつきません。高い目標を掲げるほど、そのための努力や工夫が求められるようになります。自然と新しいことにチャレンジしたり、今までとは違う方法を模索したりと、行動の質が変わっていくのです。
「いつまでに、どれだけ達成するのか」という具体性がなければ、目標は達成できません。抽象的な願望やイメージでは、日常生活に流されてしまい、結局何も変わらないまま時間だけが過ぎてしまいます。具体的な数字や期限を決めることで、「今、何をしなければいけないか」が明確になり、逆算して計画を立てやすくなります。
例えば、「1年間で貯蓄を100万円増やす」と決めたら、月々いくら必要か、どんな方法で収入を増やすか、どこで節約できるかなど、現実的な行動プランを考える必要が生まれてきます。仮に、計画通りに進まなかった場合も、どこが想定と違ったのか、どの部分を修正すればいいのかという改善のヒントを得やすくなります。
一方で、実際には予定外の出来事やトラブルも起こるものです。大切なのは、うまくいかなかったときに「こんなはずじゃなかった」と落ち込むだけでなく、「どこがズレたのか」を冷静に分析し、修正し続けることです。目標が明確であれば、どんなトラブルにも柔軟に対応できるようになります。
高い目標を実現するためには、個人の力だけではどうしても限界があります。私自身も一人でマーケティングや営業、動画編集やブログ更新、メルマガ配信などすべてを抱え込むことはできませんでした。現在は、さまざまな作業を仲間や外部のスタッフにお願いし、月々固定費として45万~50万円ほどかかっています。これは、会社で社員を雇うのと同じくらいのコストですが、それを支払うことによって、自分ひとりでは絶対にたどり着けない規模のビジネスが実現できるようになりました。私はコンサルティングや研修に集中することができ、より多くの案件をお請けすることができるようになったのです。
事業規模が大きくなればなるほど、必要なリソースも増えていきます。しかし、しっかりと目標を設定し、その実現のために周囲の力を借りてチームで動くことで、より大きな成果が生み出せるのです。仲間をつくり、協力体制をつくることで、自分ひとりでは到達できない高みを目指すことができるようになります。
どんな未来にしたいのか、それを決めるのは今の自分自身です。目標を掲げることで、これから進むべき道筋が明確になり、どんな困難やトラブルがあっても「ここまでたどり着く」という強い意志を持つことができます。逆に、目標があいまいで不明確なままでは、行き当たりばったりの毎日になり、理想の未来を手にすることは難しくなります。
人生を変えたい、ビジネスで成功したい、もっと豊かになりたい―そう願うなら、まずは「期限」と「成果の水準」をセットにした、具体的で明確な目標を立てることから始めましょう。もし計画通りにいかなくても大丈夫です。何度でも軌道修正しながら、理想の未来に近づいていけばいいのです。重要なのは、「どこを目指すのか」を自分で決め、そこに向かって進み続けることです。
「未来は現在の延長線上にあるのであって、過去の延長線上にあるわけではない」という言葉を心に留め、自分自身の目標設定にしっかりと向き合いましょう。今の一歩が、必ずあなたの未来を望ましいものへと変えていくはずです。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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