スティーヴン・R・コヴィーの理論(7つの習慣)

スティーヴン・R・コヴィー著『7つの習慣-成功には原則があった! 』(キングベアー出版)

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は、私の考え方や行動に大きく影響を与えた本の一つです。「人生における役割」というものについて、考えるきっかけをくれた大変ありがたい一冊でもあります。

『7つの習慣』に出会ったからこそ、いま私はこうして「人材開発のプロになる」という目標に向かって動き出していると言っても過言ではありません。それくらいの衝撃がありました。

 

2011年、東京から大阪へ転勤となった最初の数ヶ月、仕事がかなり忙しく、馴染みのない土地だということもあって、精神的・肉体的にだいぶまいっていました。

当時まだ独身でしたが、休日は家のことをしたり、睡眠を取り返すので精いっぱい。やりたいことはいろいろあっても、なかなか自分のことをする時間が取れませんでした。

しかし、それから半年もたたないうちに、19時頃には早々に仕事を切り上げて、ダンスや読書など仕事以外のことをする時間を確保できるようになっていきました。

その窮地を救ってくれたのが、『7つの習慣』であり、のエッセンスを具体化した手帳「フランクリン・プランナー」でした。

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フランクリン・プランナー・ジャパン株式会社(ホームページ)
http://www.franklinplanner.co.jp

 

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2011年当時、私が使っていたフランクリン・プランナー

 

手帳をさらに自分に合うようにカスタマイズするため、今でこそ購入をやめてしまいましたが、そのエッセンスは今でも私の自己管理ツールの考え方に大きな影響を与えてくれています。

 

『7つの習慣』のコンセプトを一枚のスライドで表すと↓のようになります。

1 主体性を発揮する
2 目的を持って始める
3 重要事項を優先する
⇒「依存状態=自立」⇒私的成功
4 Win-Winを考える
5 理解してから理解される
6 相乗効果を発揮する
⇒「相互依存状態」⇒公的成功
7 刃を研ぐ

 

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基本的な考え方を私の視点で抜粋すると、次の通りです。

————-

・人々は概して、目の前の「やらなければならないこと」に捉われて時間や労力を投入するあまり、「やりたいこと」に注力する余裕を失ってしまっている

・時間は有限であり、すべての人に平等に与えられている。人間は時間を管理することはできない。管理できるのはその時間内における自らの行動だけである

・ならば、その限られた時間を有効に活用するために、「やらなければならないこと」に割いている時間を「やりたいこと」にシフトさせていく必要がある

・そのためには、まず「やりたいこと」を明確にしなければならない。そのために必要なことは、「自分の価値観を明らかにする」「自分の役割を明らかにする」「自分の望むべき姿を明らかにする」「それらをもとにしてミッション・ステートメント(自分憲法)を確立し、すべての行動を、それに沿ったものにする」ことだ

・同時に、タスクの分類をするための座標を定義する。X軸に緊急度、Y軸に重要度をとった4象限でタスクを把握し「重要でないが緊急(第三領域)」と「重要でなく緊急でもない(第四領域)」に割いている時間と労力を「緊急でないが重要(第二領域)」に充てることに注力する

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・それを実現するために、自分が抱えているタスクを分類し、「他人に任せる」あるいは「やらない」という決断を下し、自分の体を身軽にする

・自分の行動の結果がより効果的になるように、第七の習慣「刃を研ぐ(=技術面・精神面における向上)」を実践する

複数の役割のバランスを取り、健全な人格を育成し、保持する。これが個人における「自立」の状態となる

・自立した個人同士の人間関係は相互依存状態を作り出し、個人の数倍の生産性を発揮する。こうした関係を積極的に作り出すことによって、自分の夢や目標に他人を巻き込むことが可能となり、壮大な目標をも達成に導く力を作り出す。しかし、この前提として最小単位となる各個人がそれぞれにおいて自立した、誠実な人格を形成していることが不可欠となる

・人間は他人を変えることはできない。変えることができるのは己自身だけである

リーダーシップとは「何をするか」を定めることであり、マネジメントとは「どうやってするか」を定めることである。いかに優れたマネジメントを行ったとしても、やっていることが本来の目的から外れていては、望む結果を得ることはできない

・故に、最も重要なことは行動の終着点を正確に、明確にすることである。そして、自分の行動に対して、自分がリーダーシップを発揮することが、為すべきことを為し、果たしたいことを果たす究極にして唯一の手法である

————-

ミッションステートメントがの作り方、手帳を使った行動管理の仕方などは、自己分析の関連の投稿が終わってから「計画」と「実行」のフェーズで改めてご紹介します。

ここで特筆したいのは、

複数の役割のバランスを取り、健全な人格を育成し、保持する。これが個人における「自立」の状態となる

というくだりです。

 

仕事の役割、家庭の役割、友人や地域の役割、自分自身の役割…

果たすべき役割はいろいろありますが、そのバランスを取り、万遍なく役目を果たしていく

それが、健全な人格の形成を促し、自分の幸せにもつながるのです。

  

投稿者プロフィール

小松 茂樹
中小企業診断士・キャリアコンサルタント。株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング代表取締役。人材派遣会社、健康食品会社を経て、経営コンサルタントに転身。営業力強化・業務改善・生産性向上・ビジネススキル向上など幅広い範囲で、業績向上や人材育成の支援を行っている。理論的な背景と情熱的な語り口を交えた講演スタイルに定評があり、セミナーや研修で高い支持を得ている。

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