慣れこそ物の上手なれ

ご縁があって、今月から補助金申請支援の相談窓口のお仕事をはじめています。

補助金は未知の領域だし、電話受付も20年のキャリアの中で初めての体験です。慣れないことや覚えなければならないことが盛りだくさんで、初日はとても緊張しました。今でも自分がよく理解できていないことを尋ねられると混乱します。とはいえ、経験した分だけ理解も深まるし、お客様への対応にも慣れてきます。よく質問いただくことも限られていることがわかってきましたし、効率よくご相談に乗るためには、どのような話の流れにするべきかが徐々にわかりはじめています。

補助金に限らず行政の制度は仕様が細かいので、細部まで理解するには相当な時間がかかります。しかし、少なくとも現時点での私の役割は窓口対応ですから、まずは初期対応として必要な知識を網羅すれば役割は十分に果たせます。

「好きこそ物の上手なれ」という言葉がありますが、好き嫌いを問わず、質の向上を目指して経験の量を蓄積していけば、一定の程度のレベルには達していくのだと思います。言うなれば「慣れこそ物の上手なれ」といったところです。

何歳になっても、新しいことをやれば成長できる

今回このお仕事のお話を引き受けたのは、自分にとって未知の領域だったからです。コンサルタント歴は7年目に突入しましたが、民間企業を顧客とした仕事がほとんどですし、その大部分はセミナーや研修スタイルのものです。調査や診断、制度設計の仕事をいただくこともありますが、人事領域に偏っていることは否めません。

行政の施策に基づく仕事は初めてですし、中でも補助金申請は事業計画や収支試算が求められるので、まさに企業経営に密接に基づいたものとなります。今月末にはようやく中小企業診断士としての登録が正式に申請できるようになるので、それを名乗る以上、経営管理に関する実務能力を一層磨く必要があります。

加えて、従来のルートではなかなか接することのできなかった業界や企業規模の経営者の方々と直接お話ができる機会を得られるのは、貴重な経験になると考えました。力不足で苦戦する場面もしばしばありますが、経験を積むごとに鍛えられている感じがして、とても楽しいです。

年齢を重ねると成長が鈍化するなんていう話をされる方もいますが、とんでもないです。何歳になっても、未知のことに対しては初心者です。もちろん、汎用的な能力が高ければカバーできることもありますが、新しいことは常に新鮮で、かつ難しく、人を成長させてくれます。

難易度の高い経験の量を積む

昨年の配信で「量から質」というお話をいたしました。

「量より質」ではなく、「量から質」

製造業で用いられる経験曲線効果の考え方を応用して考えると、経験の量を積めば積むほど、同じ行動をするための労力(時間や精神的な負担)が下がっていきます。そして、初めのうちは急激なスピードで労力が低下していきますが、次第に変化の速度は逓減するようになり、一定の段階からはほとんど変化しなくなります。

RPG(ロールプレイングゲーム)に例えてみるとわかりやすいと思います。例えば、レベルが低い頃には弱い敵と戦ってもその経験値を積んでレベルを上げていくことができます。しかし、ある程度レベルが上がった後で弱い敵と戦っても、そこから得られる経験値は相対的に少なくなり、蓄積しても次のレベルになかなか上がりにくくなります。さらにレベルを上げるためには、強い敵との戦いによって、より多くの経験値を獲得する必要があります。

仕事における成長もまったく同じです。初めたばかりの頃は、易しい仕事でも手強く、やった分だけ急激に伸びていきます。しかし、いつまでも易しい仕事ばかりしていたら、やがて成長は鈍化します。より成長するためには、さらに難易度の高い仕事に挑む必要があります。

さらに言えば、初めの頃から難易度が高めの仕事に挑戦すれば、1回で得られる経験の効果が大きく、より早く成長することができます。もちろん、大きな失敗をするリスクも高くなりますが、しっかりと準備して臨むことである程度リスクを回避することができます。これはRPGに例えると、レベルの低い頃に強敵に挑むとやられるリスクが高くなるが、装備や道具をしっかりと整えて臨むことで善戦する可能性が高くなることだと言えます。

人は何歳になっても成長することができます。そのためには、常に新しいことに挑戦し、何かの初心者であり続けることです。そして、自ら積極的に難易度の高い課題に取り組むことで、成長を加速させることができます。「慣れこそ物の上手なれ」です。質の高い経験の量を積み、時代の変化をも上回るスピードで自分自身を磨いていきましょう。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

   

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