ブログ
2021.8.2
本日、8月2日付で「株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング」を設立いたしました。個人事業主としての起業から半年、転居からちょうど1ヶ月が経過して、少しずつ状況が落ち着いてきました。法人化で弾みをつけ、将来を見据えて活動の幅を広げていければと思います。作業がまだ追いついておりませんが、ホームページも徐々に更新していきます。また、理念や解決したい課題についても、改めてYouTubeでお話できればと考えております。
今年に入り、前職からの退職、独立起業、東京から神戸への移住と環境を大きく変えました。会社設立はこの「自ら起こす環境変化」の最終局面であり、これでようやく計画していた環境づくりが概ね整いました。ここからが本当のスタートだと思っています。
自ら考えて行動する「自律」、決めたことをやり切るセルフマネジメントなど、自己変革の重要性や方法論を発信している身ではありますが、かくいう私自身も、自分の弱さ、人間の弱さをわきまえているつもりです。自分を変えるのは容易なことではありません。人間の行動は95%以上が無意識によるものです。そして、無意識は特定の基準にしたがって、自動的に判断や意思決定を行っています。その基準を作るのは脳の長期記憶に保存されている知識や情報であり、それらは過去の経験や行動を通じて自動的に構成され、蓄積されていきます。したがって、自分を変えるためには、今日この日からの自分の思考や行動のパターンに変化を起こし、それらを積み上げていくことによって無意識の判断基準を変えていく必要があるのです。
つまり、「自分を変えるためには、まず自分を変える必要がある」というおかしな理屈になります。もちろん、残り5%の顕在意識によって自分の言動を変えていくことはできますが、自力で大きな自己変革を起こすのは容易ではありません。そのため、自分を変えるためには、自分以外の要因を変えることによって、無意識レベルでも強制的に自分が変わるように仕向けていくことが必要となります。すなわち、自分の周囲の環境を変えるのです。
経営コンサルタント業の第一人者でおられる大前研一さんは、人間が変わる方法として次の3つを挙げられています。
このうち、最も容易に着手できるのは時間配分を変えることです。人生は時間でできています。不要なことをする時間を削り、有益な時間、有意義な時間を増やすことによって、行動パターンの変化が思考パターンの変化へとつながっていきます。とはいえ、時間の使い方を改善するには限度があります。生活環境や仕事の環境が変わらない限り、ある一定以上の段階からは時間の使い方を変えようがなくなってきます。
私がコンサルタントに転身したのが今から6年前。実績と能力のいずれもない業界未経験者が、単に憧れだけで飛び込んだ世界であり、当然ながら自分の未熟さに直面する日々が続きました。いち早く一人前になりたいと願い、仕事の作り方や進め方を学んで実践するとともに、基礎学力、一般教養、専門知識をコンスタントに学び続ける習慣づくりに励みました。コツコツ続けることで、時間の使い方は確実に変わっていきます。それが自分の思考や行動の変化につながります。最初の数年は自分でも手応えを感じることもしばしばありました。
しかし、時間効率を高めるには限界があります。まだまだ改善の余地はあるでしょうが、改善できたとしても劇的な自分の成長は望めないと次第に考えるようになりました。加えて、職場環境や仕事の内容にすっかり慣れてしまったこともあり、ここ1−2年は伸び悩みも感じていました。もちろん、環境を変えずとも自助努力で成長はできるはずなのですが、自分の力量不足もあり、私の場合は環境への適応が停滞感につながっていきました。
そうこうしているうちに、二人の子どもを授かり、家庭の生活パターンが大きく変化しました。加えて、コロナ以降に世の中のオンライン化が急速に進み、仕事をするにあたって地理的な条件がさほど影響しなくなりはじめていました。そこで、妻と話し合いながら家族としての将来を考えて、東京を離れ、西日本に戻ることにしました。良い地域、良い家に巡り会えた幸運もあり、まだ1ヶ月しか経っていないですが、生活環境は確実に良くなったことは家族の反応を見ても明らかです。自宅から落ち着いた環境でオンライン配信ができるようになり、仕事も格段にやりやすくなりました。メルマガやYouTubeなど直接収益につながらないような活動も合間の時間で継続できているのは、環境を変えることで時間の使い方も大きく改善できた表れだとも言えます。
加えて、独立以降ありがたいことに様々な方面から紹介やお誘いをいただくようになり、人脈も広がりはじめています。昨年までではまったく接点のなかった界隈の方々と話をする機会が増えて、少なくとも知見は確実に広がっています。本やネットでは決して得られない情報、そして刺激を得られるのは、新しい人に会うことの何よりの効果です。こちらはまだこれからではありますが、従来とは異なる属性の方々と、異なるタイプの仕事をしていく予感を抱き始めています。時間、場所、人を変えることで、様々な刺激を受けて自分の思考や行動のパターンが変わり始めているのを感じます。こうして、変化・成長と停滞を繰り返しながら、今後も生き続けていくのだろうなと思います。
人生100年時代と呼ばれ、働く期間が伸びることが見込まれています。私も70歳まで、残り28年は働くつもりですし、おそらくそこで終わらないかもしれません。生涯現役が世の中の主流になっていることも十分に考えられます。しかし、28年も経てば、働く環境も、仕事の内容そのものも大きく変化します。第一線で活動し続けたいと願う限り、自分が停滞しないように、自ら環境を変えながら新しい刺激を得続ける必要があります。自分の殻をさらに破りたい。会社設立はそのきっかけづくりの一つです。一歩ずつ、活動の幅を広げていければと思います。
今週から新しい月がスタートです。今月も良い1ヶ月となるよう、ともに励んでいきましょう。本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。