転職は短期決戦で挑め

昨日の続きです。転職活動で気をつけること6ヶ条について述べて行きます。

 

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2.短期決戦で挑む

状況や転職理由、緊急性などは人それぞれです。転職活動にどれくらいの期間をかけるべきか、という問いにはいろいろな考えがあると思います。

したがって、あくまで私の考えとなりますが、本当に転職して人生を変えたいと思うのならば、

遅くとも3ヶ月以内に内定をいただく

ことを、目標として掲げて、行動計画を立てるのが良いと思います。あまり長引くと活動を続けるのが大変になります。

 

私の場合は、1月9日に転職活動を開始し、「4月1日入社」を目指して活動をしていました。

結果的に5月から就業となりましたが、活動開始から2ヶ月強で内定をいただき、移行期間も十分な時間をいただきました。ありがたいことです。

 

短期決戦で挑む理由は主に3つです。

1.自分自身の消耗を防ぐ

2.長引くほどに動機が維持できなくなる

3.転職エージェントの支援が受けられなくなる

 

1.自分自身の消耗を防ぐ

すでに退職されている場合は除きますが、通常の仕事の合間を縫って転職活動をすることになります。

時間を奪われるのは面接だけではありません。応募書類作成と更新、求人情報の収集、募集企業の情報収集(主にホームページ)など、面接の準備や練習など、やることは膨大にあります。

 

エージェントを利用される場合、一番数多くの求人をご紹介いただくのは、カウンセリングや登録を行った初日です。

なぜなら、その時点で残っている求人で希望に合致するものがすべて提示されるからです。

その後も、新しい求人が入ると紹介いただくことがありますが、その都度バラバラ来るので、まとまった数を得られるのはやはり最初です。

 

その中で気に入った求人があれば、すべてその場で応募する形になるので、書類が通過したり、面接をセッティングをする時期も重複してきてしまいます。

先方も期間を指定してくることが多いので、なるべく応えないようにしないと、他の方で内定が決まってしまう場合が出てきます。

なかなか自分の都合でスケジュールを均そうとしてもうまくいかない場合があります。したがって、どうしても閑散の波が生じてしまうものです。

 

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上記の図は、私の場合の転職活動のスケジュールです。

ご覧の通り2/16から3/3までが面接のピークで、この頃は仕事以外の時間をほとんど応募書類作成・企業研究・面接準備に充てていました。

はっきり言って、かなり大変です

家族の理解と協力も不可欠です。この状況があまりにも長引くと、自分自身に余裕がなくなり、人間関係も悪化していってしまいます。

なので、早く終わった方が良いにこしたことはありません。

こちらでスケジュールを思うようにコントロールできず、図らずもピークの時期が生じてしまうようならば、「絶対に3ヶ月以内に決める」という決意を持って、集中的に取り組む方が良いと思います。

 

2.長引くほどに動機が維持できなくなる

それならば、応募する時期を少しずつズラしてピークタイムが発生しないようにしなければ良いのでは?と思われるかもしれません。

しかし、それもなかなか難しいものです。というのも、

・目の前に求人があるのにわざわざ応募を遅らせると、「その間に他の人で決まってしまわないか」という恐怖と戦わねばならなくなります。

・面接が立て続けにあれば、忙しくても一社一社の面接に集中できます。その間は、すでにやった面接の合否はあまり気になりません。しかし、面接一件一件の間隔が長いと、「返事を待っている」という間隔になり、合否の不安に意識が奪われます。気の重い時間を過ごすことになってしまいます。

・まだ現職に就業中であれば、たいていの場合コソコソと秘密裏に活動をすることになります。長引けば長引くほど、周囲から不審がられる可能性が高くなり、自分自身の職場の居心地が悪くなっていきます。

短期間で集中することは、大変ですがメリットもあります。トータルで考えても、長期戦で挑むよりも短期決戦の方が良いと私は思います。

 

3.転職エージェントの支援が受けられなくなる

求人はあまり選び過ぎない方がいいです。感覚的に「行きたい」「行ってもいい」と思える会社であれば、まずは応募してみましょう。

すでに申し上げたとおり、書類の通過率は2~3割です。自分が慎重に選んで厳選して応募しても、書類不通過で全滅する可能性もあります。

 

また、転職エージェントは標準的なサポート期間が各社で決まっており、1ヶ月~3ヶ月の間で応募を出す必要があります。この間に、どこにも応募をしないと、サポートが受けられなくなってしまいます。

そうなると、非公開求人の紹介がいただけなくなり、未登録者と同じようにWebで公開求人ばかりを探すことになり、チャンスが大きく狭まってしまいます。

 

「短期決戦で終わらせる」という意思があると、積極的になり、行動量が上がります。必然的に、望む結果を得やすくなるわけです。

このように、転職活動は短期決戦で挑むほうがメリットが高いと思います。

 

ただし、その期間は可能な限り転職活動に時間を割り当てる必要がありますので、現職が閑散期であること(少なくとも繁忙期でないこと)が望ましいです。

私の場合、昨年の10月~12月はプロジェクトの都合上、ほぼ毎日終電帰りというとても忙しい時期でした。転職が頭によぎったとしても、活動する時間はまったく確保できない状況でした。

その反動で、1月からはだいぶ落ち着いて、早く帰れるようになりました。「今だったらできる」と思えたわけです。

 

一般的に転職市場は、毎年1~3月が求人が多いと言われています。これは外部要因。
一方で、「どの時期なら自分は動きやすいのか」ということも戦略的に考える必要があります。これは内部要因です。

この2つを掛け合わせて、最も効果性の高そうな時期を選び、集中的に行うことが重要です。
私の場合は、運良く、この2つが1月~3月で重なったことが、早く結果を出せた要因ではないかと思います。いろいろと恵まれました。ありがたいことです。

 

次回に続きます。

  

投稿者プロフィール

小松 茂樹
中小企業診断士・キャリアコンサルタント。株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング代表取締役。人材派遣会社、健康食品会社を経て、経営コンサルタントに転身。営業力強化・業務改善・生産性向上・ビジネススキル向上など幅広い範囲で、業績向上や人材育成の支援を行っている。理論的な背景と情熱的な語り口を交えた講演スタイルに定評があり、セミナーや研修で高い支持を得ている。

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