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2015.8.7
ブログをご覧の皆様、こんばんは。小松茂樹です。
今回は、セルフマネジメントを行わなければならないもう一つの理由として、「時代の変化への適応」について考えをまとめていきます。
GoogleのCEOであるラリー・ペイジは、「今ある仕事の多くが20年後にはなくなる」と言っています↓
また、オックスフォード大学の研究でも10年以内に半数近くの職業がなくなるという調査結果が出ているようです↓
これらの説をどこまで信じるか・・・というのは人それぞれの考え方だとは思いますが、私の考えでは、少なからずこの説の通りの将来になることだろうと思っています。
例えば、Googleは自動車の自動運転の研究を進めていますが、これが実用化レベルに達した時に「運転手」という職業がなくなるという説があります↓
また、IBMが開発した人工知能“ワトソン”が、実用化され量産化されるようになると、コーレルセンターのオペレーターも不要になることでしょう。
身近なところでは、飲食店のメニュー注文に導入されているタブレットが良い例です。
※画像は株式会社メディア九州様の「注文太郎」です。
飲食店のホールスタッフがゼロになることは当面は考えにくい(むしろ人と触れ合うことの需要は増す可能性もあります)ですが、こうした機器が導入されることで、ポジションが少なくなっていることは十分考えられます。
セルフレジが設定されているスーパーもありますし、ホテルのチェックアウトすら機械化されているところもあります。
※画像は株式会社ユニバース様からお借りしました
周囲を見回してみても、少しずつ、でも確実に職業が機械に取って変わられていっている様子が見て取れます。これが10年、20年と続いていった先に、今では考えられないような職業まで機械化されている可能性は十分に考えられます。
私自身、今は経営コンサルタントという仕事に就いていますが、この職業ですらずっとあるとは限りません。
今や知識はインターネットに溢れていて、ほとんどが無料で入手できます。コンサルタント職も、ノウハウそのものにはほとんど経済価値がなくなり、実際に改善効果が発揮できるかどうかが問われる時代になると言えるでしょう。厳しくなる一方であり、「本物」になることが求められていきます。
こうして、多くの仕事がコンピュータ化されていくとなると、「果たして人間は何をするのか?」という疑問に辿り着きます。
これに対する私の考えは、
「想像力と創造力を発揮する仕事」
「愛を与え、感じさせる仕事」
の2つです。
どれだけコンピュータの性能が上がったとしても、「未知の何かを生み出す」クリエイティブな仕事は人間のものとして残るだろうと考えています。
人工知能が発達したら、発明すらコンピュータに取って代わられるのではないかという方もおられるかもしれません。しかし、コンピュータは人間と決定的に異なる点があります。それは「情熱」や「信念」がないということです。
前回の投稿で「夢」についての話をしましたが、未知のものを生み出す道のりには数多くの障害が現れます。そして、そのほとんどは予測不可能なものです。あらかじめ対応策をプログラムに組み込んでおくことはできません。
予測不可能な障害に、一つひとつ対応し、乗り越えていく。想像力と想像力を発揮する仕事には、燃えさかるようなエネルギーが必要です。これはコンピュータにはできないことです。
新しい何かを生み出す。それだけは、人間の仕事として残ることでしょう。むしろ、人間の仕事はそれしか残らないかもしれません。いま以上に仕事に能力が問われることになります。意欲的に自分を磨き続けない限り、つまり成長しようとしない限り、仕事にありつくことすらできない時代が来るかもしれません。
一方で、人間にしかできないもう一つの仕事があります。それは「愛を与え、感じさせる仕事」です。
人間は社会的な動物です。人とのつながりを持たずして、生きていくことはできません。
あらゆるサービスがコンピュータ化されればされるほど、人は必ずや「人との触れ合い」を求めるようになります。むしろ、いま以上に「人と接したい」というニーズは増えていくのではないかと思います。
ひょっとしたら「話し相手になる」ということですら、職業になる時代が来るかもしれません。いやむしろ、すでにそういうサービスが出ているかもしれませんね。
こうして考えてみると、今ある職業の多くがなくなる可能性はありますが、人間がやることがなくなるとは思いません。形を変えて、人間がやることは一定量残り続けるでしょう。
問題は、ニーズの変化、人間がやるべきことの役割の変化に対応できるかどうか、ということです。人はこれから、時代の変化に合わせてキャリアを次から次へと変えていくことが求められていくことになると、私は思います。
終身雇用精度&年功序列制度という、従来型の日本的経営が不全になっていることも、一人ひとりがセルフマネジメントを考えなければならなくなってきている背景となると思います。
詳しくは、以前にブログで書きましたが↓、職場がロールモデルを示してくれる時代ではなくなりました。
SHARP様の例(早期退職の大量奨励)が示す通り、どの企業もいつどうなるかわからない状況です。自分が進むべき道は、自分で思い描き、考え、歩んでいかなければなりません。
外部環境がどのようになっても、主体的にキャリアを切り替えていけるように自らを整えておく。その取り組みが、一人ひとりに求められていると言えるでしょう。
セルフマネジメント。それは、
・自らを方向付け、
・進むべき道を歩む計画を立て、
・その計画を実行する行動を着実にとれるよう、自分を律する
ということです。
私は、自ら定めたミッション
「人材開発のプロとして、人と組織の成長と成功を支援し、愛と豊かさに満ちた社会づくりに貢献する」
の体現のひとつとして、多くの人に容易に馴染めて、実績できるようなセルフマネジメントのプログラムを開発していこうと思います。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。