​目標達成を可能にする3つの要因

前回の投稿で、「新年の目標を掲げる前に、正しく現状認識をすることが大切」として、自分自身のデータベースをつくることについてお話しました。

自分の現状認識ができたら、実際に目標を設定していきます。今回は

・達成できる目標
・達成できない目標

の性質の違いについて考えてみます。

目標達成を可能にする3つの要因

以前にこのブログでもご紹介したことがありますが、私は達成できる目標の性質を、以下の3つとして考えています。

1.本気度が高い

2.計画が細分化されている

3.目標と行動が数値化されている

 

1.本気度が高い

​目標に対する本気度が高ければ、その目標は達成しやすくなります。

一方、本気度が低いと、その目標は達成しづらくなります。

達成させるためには、

 

絶対にその目標を達成しなければならない

 

という理由と決意が必要です。

最近はやりの言葉で言うと「結果にコミットする」ということになります。

 

「なんだ精神論か」と思われるかもしれませんが、本気度の高さは目標達成の最重要ポイントだと私は考えています。

目標の達成度と本気度は、概ね比例します。

なぜなら、本気度が高ければ、それを達成させるために必要な資源を、無意識のうちに集めようとするからです。

必然的に、目標を達成しやすくなります。

 

目標達成には自分なりの「理由」が必要

例えば、成績不振が続いている営業マンがいるとします。

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どれだけ叱咤激励を浴びたとしても、どれだけ営業のスキルやテクニックを習得しても、

「目標を達成しなければならない理由」がハッキリとしていないと、成績は思うように伸びません。

 

極端な話、達成しなかったとしても上司から怒られる程度で、後は何も変わらなければ、達成してもしなくても、本人にとってはほとんど何も変わらないのと同じかもしれません。

しかし、もし仮に「今年度の目標をクリアできなかったら解雇される」となれば事態は大きく変わります。 (あまり現実的ではありませんが・・・)

周囲から何も言われなくても、特に新しいスキルやテクニックを習得しなくても、目標を達成できるかもしれません。

 

本人の中に「目標を達成しなければならない理由」が生まれたからです。

 

目標達成の主要因は資源の投下量


目標達成の成否には「達成に必要な資源が確保できるかどうか」が大きく左右します。

 

目標の達成に明確な理由がある場合、その達成に向けて、時間やお金、労力、他人の支援、知識、知恵、思考など、自分自身のコントロールをも含めたあらゆる資源を優先的に投下していきます。

それゆえ、必然的に達成に近づいていきます。

 

やってもやらなくても、自分に影響があまりないことには資源を投下しません。

すべてが後回しになります。当然、達成はできず、それどころかそもそもの目標を忘れてしまうことすらあります。

つまり、その程度の目標だったという話なのです。

 

したがって、目標を設定するにあたり、

そもそも、これは取り組むに値する目標なのか

について、しっかり考える必要があります。

 

目標に痛みと快楽を設定する

繰り返しになりますが、本当に達成したいと願うならば、目標には「絶対にやらなければならない理由」が必要です。

理由を作るのは一見、難しそうですが、発想を逆転すれば比較的カンタンにできます。

それは、

その目標を達成しなかった場合、自分はどういう不利益を被るか

を想像するのです。

 

人には「痛みを避けて、快楽を追求する」習性があります。

 

目標を達成することを快楽とするのはもちろんのこと、

目標を達成できなかった場合に、それが自分にとって痛みとなるような「意味づけ」ができた時、

その目標は必ず達成しなければならない目標と化します。

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この域に達すると、本気度は非常に高くなります。

目標を設定した時点で、達成は8割がた保証されているとすら言えるかもしれません。

 

したがって、目標を設定する際には、

・その目標を達成した時に、どんな「快楽」を得るか

・その目標を達成できなかった時に、どんな「痛み」を伴うか

を計画とともに、記載しておくことも効果的です。

定期的に読み返すことで、目標達成に対する本気度を維持し続けることができるでしょう。

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次回は、2つめの理由である「計画があいまい」についてお話いたします。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

  

投稿者プロフィール

小松 茂樹
中小企業診断士・キャリアコンサルタント。株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング代表取締役。人材派遣会社、健康食品会社を経て、経営コンサルタントに転身。営業力強化・業務改善・生産性向上・ビジネススキル向上など幅広い範囲で、業績向上や人材育成の支援を行っている。理論的な背景と情熱的な語り口を交えた講演スタイルに定評があり、セミナーや研修で高い支持を得ている。

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