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2016.8.16
先日、キャリアコンサルタント国家資格の登録証が届きました。
本年4月の職業能力開発促進法の改正に伴い、標準レベルのキャリアコンサルタントが国家資格として認定されるようになったため、登録を申請していたものです。
申請からおよそ2~3ヶ月。おそらく申請者が数万人いるため、発行作業もなかなか大変だっただろうと思います。
これまでもCDA(日本キャリア開発協会のキャリアカウンセラー)として、キャリアに関する相談を自らのライフワークと位置づけ、話に乗らせていただく機会がたびたびありましたが、
今回こうして国家資格というものをいただいたので、本業の経営コンサルティングにも絡めながら、学んだことを世の中に還元していきたいと思います。
そもそも、キャリアコンサルティングとは何かというと、端的に言えば
「仕事を中心とした人生のあり方について、話を聴くこと」
です。
話を聴くだけか?と思われるかもしれませんが、その要は「聴き方」にあります。
コンサルティングなので、最終的には問題解決に結びつけなければなりません。
キャリアコンサルタントの役割は、クライエント(相談者)が
的確な質問を交えながら、「自問自答」を行うお手伝いをすることです。
コンサルティングの能力は、イコール「質問力」だと私は捉えています。
ビジネスのコンサルティングも同じですが、最終的には自分の問題は自分で解決しなければなりません。
コンサルタントは問題解決の支援をすることはできても、肩代わりすることは叶わないのです。あらゆる問題は、結局のところ、当事者にしか解決することはできません。
したがって、コンサルタントの役割は、クライエントが自分自身の手によって
時に鏡となり、時に録音再生機となり、時に監視役となって、クライエントが新たな一歩を踏み出せるように支援することだと言えます。
狭義には「職業」や「経歴」などと訳される「キャリア」という言葉ですが、広義には「仕事を軸として見た時の人生のあり方」と捉えることができます。
フルタイムの労働に従事している方の場合、おおまかにいって
割り当てていると言えます。
このうち睡眠は無自覚の領域であるため、それを除くと人生の約半分にあたる時間を仕事に費やしていると言い換えることができます。
すなわち、仕事について考えることは、人生そのものについて考えることと言っても過言ではないのです。
(この場合においては、専業主婦や学生も職業として位置づけます)
仕事はアイデンティティ(自分をどのような存在として捉えているか)の中核をなす重要な要素です。
仕事のあり方が変わると、生活が変わり、価値観が変わり、自己イメージが変わり、時には人格までもが変わります。人格が変わると、人生そのものが大きく変わってきます。
それゆえ、自分の仕事についての認識を深め、仕事についての将来像を描くことは、自分自身の未来を描くことにつながるのです。
近年、あらゆるものがデジタル化され、自動化され、効率化され、仕事のあり様はどんどん変化しています。
一説によれば、今ある職業の6割は10年後にはなくなるとも言われ、今の小学生の半数近くが現在存在していない職業に就くとも言われています。
それが現実の数値になるかどうかはわかりませんが、少なくとも仕事にまつわる環境変化はこれからますます加速していくと考えられます。
「今の仕事をこのままあと何十年・・・」という生き方は、たとえ本人がしたくてもさせてもらえない世の中に、すでになっているとさえ言えます。
専門的な職種、職人の領域に限らず、会社勤めの人であっても、新しい知識・技術・価値観に対応できなければ仕事が得られなくなります。
逆にそれに対応できる人は、それまでの経験との相乗効果を発揮して、より高いパフォーマンスを示すようになります。
つまり、環境変化への対応力次第で、「デキる人」と「デキない人」の差が著しく開いていくのです。
そして、この環境変化への対応力を大きく左右するのが、キャリアに対する自己イメージ・自己認識です。
自身のキャリア観を明らかにしている人、自分の職業人生における「軸」を築いている人は、明確な意図や目的を持って日々の仕事に臨んでいます。
そのため、周囲の変化・時代の変化に翻弄されることなく、自分の進むべき道を見据えた「価値ある仕事」を成し遂げることができるのです。
それができるようになるためには、
といった、自分自身の「職業生活を中心とした人生観」について、深く掘り下げて考えてみる必要があるのです。
以下に、「キャリアの自己点検をするための7つの質問」を記します。
これは、私が今の職に就く前に自問自答を繰り返していたものです。
今の仕事に疑問を抱いている/いないに関わらず、現状を点検する目的でご活用いただければ幸いです。
ご自分の仕事のあり方、望む姿について、考えを深めるきっかけになるようでしたら嬉しいです。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。