あなたの仕事には意義がある

今日は1月20日。すでに今年の5%以上が経過しました。

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私自身、今年度の目標を掲げて仕事や生活に励んでおりますが、こう考えると一年なんて本当にあっという間だなと思います。

一日でできることには限りがあります。それを積み上げていくことでしか、何かを成し遂げることはできません。

 

今いる環境で、今自分にできることを、できる限りやる。

結局はそれが大事なのだな、と思うばかりです。

実際にやったことがないことはイメージできない

水曜・木曜の2日間、IT系企業様で営業力強化の研修講師を担当させていただきました。

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営業系の研修では、ケーススタディに基づくロールプレイを行うことが多く、テーマやお客様先によっていろいろなケースを使い分けています。

 

今回の研修で使用したケースは、実在する食品メーカーをモデルにしています。

はじめてこのケース資料を読んだ時、そこに描かれている問題・課題があまりにも自分が経験してきたことと共通するものであったため、思わず笑ってしまいました。

 

製品や、事業・組織の規模、個別の事象こそ異なりますが、組織の構造や運営上の問題、事業展開上の問題など、事の本質は理解できることばかり。

「どこの会社もやっていることは同じだな」

と、どこか嬉しさすら感じるような気持ちになったものです。

 

そして、それと同時にあることに気づきました。

製造・物流・営業・マーケティング・注文処理・情報システムなど、ケースに描かれている内容は広範囲に及びます。

そのいずれもが、単に言葉で理解するだけでなく、リアリティを伴って理解できる。それは決して当たり前のことではないのかもしれない。恵まれたことなのかもしれないと。

 

たとえ知識として知っていたとしても、実際にその現場を目にし、当事者として課題認識をしていたことでなければ、ケースに書かれていることの実感がわきません。

ほとんどの場面を情景としてイメージできるのは、それだけ幅広く仕事をさせていただいたことの現れです。

そのおかげか、研修でのケーススタディの解説が、実体験をふんだんに交えたものとすることができ、受講生の方々からも高い評価をいただけました。

 

これまでのすべての仕事の機会に、ただただ感謝するばかりでした。

やってきたことはすべて自分の「資産」になる

私には二度の転職経験があります。

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人材派遣会社の飛び込み営業からキャリアをスタートし、その後、登録者情報管理、社内報告集約、統計とデータマイニング、そして営業企画へと仕事の内容がどんどん変わっていきました。

その後転職し、健康食品の販売会社へ。総務・人事、情報システム、営業企画、販促企画と所属や担当領域が変わり、またプロジェクトとして通販や物流にも携わりました。

ありがたいことに、経営企画室として経営の上層部と直接仕事をする機会をいただいた時期もありました。

この時期に、社内のほとんどの部門とやり取りすることがあったため、どの部門が、どんな場所で、どのような仕事をしているのかを目にする機会に恵まれました。

 

「その道一筋」という仕事をされている方もいる一方で、私のキャリアはとても転々としたものだと思っています。

一年も経たず別の部署に異動になったこともあります。

新しい仕事に就いてまた一から勉強し、「さあこれからだ」という時期にまた異動になる。これはなかなか堪えます。

 

そのため、自分のキャリアが安定せず悩んだ時期もありました。

  • どれも中途半端だ
  • やってきたことに一貫性がない
  • 自分には「これだ」というものがない

 

仕事の内容がコロコロと変わるため、何のプロフェッショナルにもなれないような気がしていました。

やっていることに脈絡がないので、「今やっていることが、将来何の役に立つのか?」と疑念を抱きながら仕事をしていた時期もあります。

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今から考えれば、こうした「来た波に乗る」ことはキャリアの幅を広げる絶好のチャンスです。

とは言え、当時はそれほど肯定的に捉えられず、将来の自分がますます見えなくなる気がして、苦悩していたことを覚えています。

 

しかし、そうして転々としてきたキャリアがあるから、今はこうして講師として、いろいろな部門の話ができる。

当時は悩ましかったことが、今ではアドバンテージとして発揮できています。

 

もちろん、「今だから」そう思えることです。

その当時は、いずれ経営コンサルタントになって、自分の経験を他人に話す場面が訪れるなど考えもしませんでした。

 

だからこそ思います。

今やっていることは、必ずしもすぐに役に立つとは限らない

のだと。

 

長い目で見れば、無駄なキャリアなどありません。

今までやってきたことのすべてが、いずれ自分の資産になります。

その時々では意義を感じられなかったことであっても、点と点が線でつながれる時が、いつか訪れるのです。

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しかし、その時に手を抜いてしまい、本気になって取り組んでいなければ、その経験を「資産」として活用することはできません。

中途半端な心意気で取り組んだことからは、得るもの、学ぶものが乏しくなるからです。

経験が活かされるのは、本気で取り組んだことだけです。

気持ちの伴わない出来事は単なる「体験」に過ぎません。

 

経験 = 体験 × 感情」です。

気持ちが入っているから、体験は経験として、そして資産として活用できるようになるのです。

 

だからこそ、今できることを、全力でやる

ただそれだけです。

 

今やっていることがいつ役に立つかなど、今の時点ではわかりません。

そんなことを考えなくても、一生懸命やるだけで十分なのです。

 

本気で取り組んだことは、必ずや自分の資産となり、いつか役に立つ時が訪れます。

あなたの仕事には、意義があるのです。

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本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

  

投稿者プロフィール

小松 茂樹
中小企業診断士・キャリアコンサルタント。株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング代表取締役。人材派遣会社、健康食品会社を経て、経営コンサルタントに転身。営業力強化・業務改善・生産性向上・ビジネススキル向上など幅広い範囲で、業績向上や人材育成の支援を行っている。理論的な背景と情熱的な語り口を交えた講演スタイルに定評があり、セミナーや研修で高い支持を得ている。

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