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マインド

2024.12.11

仕事がデキる人が持つたった1つの考え方

「創造志向」と「競争志向」

仕事で成果を出し続ける人々には、共通して持っている考え方があります。それは「競争志向」ではなく「創造志向」に基づいて行動することです。

「創造志向」とは、自分の知恵や労力を活用して新しい価値を作り出し、顧客に提供しようとする姿勢を指します。これに対し、「競争志向」は他者が持っている既存の価値を奪い取ることで、自らが成長しようとするものです。この違いが、長期的に成果を上げ続けられるか否かの違いを生み出します。

競争志向は、限られた市場やリソースの中で、他者から顧客やシェアを奪い取ることで成り立ちます。一方で創造志向は、既存の枠組みや制約を超えて、新たな価値を生み出す視点に立ちます。

この違いが、仕事の成果や成功の持続性に大きな影響を与えるのです。競争ではなく創造を目指すことで、より多くの可能性を広げ、他者と比較することなく独自の価値を創造し、提供することができるようになります。

競争志向の限界

競争志向に基づいた仕事のやり方は、やがて限界に突き当たります。競争志向は、価値が有限であるという考え方を前提としているからです。市場規模や使える資源は一定であり、有限な中で競合の他者からシェアを奪うことでしか、自社の成長が見込めないという発想が、競争志向の限界です。

競争志向に基づいていても、一時的には成果を出すことができるかもしれません。しかし、やがて市場が飽和し、競争が激化するにつれて、行き詰まることになります。

限られた顧客の奪い合いを続けると、価格競争を余儀なくされ、プレイヤー全員の利益率が低下して、共倒れになってしまいます。加えて、競争相手に対抗することばかりに集中するため、顧客の本当のニーズや新しい可能性を見逃してしまうこともあるでしょう。

こうした状況が続くと、長期的な成功を実現することは難しくなります。

創造志向がもたらす無限の価値

一方、創造志向は「価値は無限である」という考え方に基づいています。新しいアイデアや工夫によって、これまでにない新しい価値を生み出し、市場そのものを創造したり、拡大したりすることができると考えるのです。この考え方の魅力は、競争ではなく、自らの独自性を追求する点にあります。

たとえば、洋服を作るというビジネスを考えてみましょう。単に布を裁断して縫製するだけでは、提供できる価値は小さくなります。しかし、そこにデザインやブランド価値、さらにはストーリー性を付け加えることで、たとえ同じ素材から作る同じような服であったとしても、その価値を大きくすることができます。

原材料が同じでも、デザインの工夫やブランドイメージの向上によって、商品の価格を何倍にも引き上げることが可能となります。これが「創造的な価値提供」の力です。

また、こうした情報的な価値は形がない無形資源であるため、理論上は無限に拡張することができます。新しいアイデアを取り入れたり、顧客体験を向上させたりすることで、商品サービスの付加価値を高めることができ、それがより大きな収益につながっていくのです。

「価値提供」に集中せよ

創造志向に基づいて仕事をするためには、他者との競争よりも、「自分が顧客にどのような価値を提供できるか」に焦点を当て、集中する必要があります。

顧客が何を求めているのか、どのような課題を抱えているのかを理解することに集中するのです。顧客の声は顧客のニーズではありません。表面的な顧客の声の背景にある、潜在的なニーズを捉え、顧客が想定するよりも上の、あるいは斜めからの提案をすることが、プロの仕事です。

競合他社を意識しすぎると、他者との差別化に注力するあまり、顧客の本当のニーズを見失ってしまうことがあります。また、すでに顕在化しているニーズにのみ対処することになるので、顧客の満足を得ることはできたとしても、感動を得ることは難しいでしょう。

さらに、創造志向を支えるもう一つの重要な要素は「変化と挑戦」です。従来のやり方に固執するのではなく、新しいニーズや市場の変化に対応していくことで、持続的な成功が可能になります。

私がいる研修の業界で言えば、現代ではオンライン研修やハイブリッド型の学習形式が主流になりつつあります。正直なところ、オンラインよりも対面の集合形式でやる方が、楽しいですし、仕事も進めやすいです。ましてや、集合とオンラインを併用するハイブリッド形式など、講師側の負荷が大きくて、正直なところやりたくないのが本音です。

しかし、それが顧客のニーズであり、サービスを提供できるための制約条件であれば、こちらが適応するしかありません。「できることをやる」のではなく、「求められていること」をやる。そこに立ち向かうことで、創意工夫を生み出し、自身の限界を突破し、顧客に新しい価値を提供できるようになるのです。

創造志向で未来を切り開け

創造志向は、他者との競争に勝つための手段ではありません。他者を意識すること、競争という枠で市場を捉えることそのものが、競争志向の罠だと言えるでしょう。創造志向は、徹底的に市場の変化と顧客ニーズに集中します。それが、独自の価値を生み出し、持続的な成長へとつながっていきます。

変化を受け入れ、挑戦を続けることで、たとえ市場環境や顧客ニーズが変化したとしても、それに順応し、新しい道を切り開くことができます。「競争志向」にとらわれることなく、「創造志向」に基づいて行動することで、より多くの人々に価値を届け、自分たちのビジネスを次のステージへ進めることができるのです。

仕事がデキる人は、競合を意識しません。顧客のニーズに焦点をあて、顧客の生活や体験をより良くすることに集中するのです。ぜひ、あなたも創造志向で自分の仕事を見つめ直し、「何に集中するべきか」を考えてみましょう。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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