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ブログ

2018.7.19

今いる場所で使命を果たすことが立派な社会貢献です

セミナーの登壇で博多に来ています。

例年7月は講演や研修の仕事は落ち着く時期なのですが、今年は千葉・名古屋・三重・京都・大阪・博多・鹿児島と各地でお仕事をいただいており、私用で岡山に行くこともあって、慌ただしい旅生活を過ごしております。

気候が暑いこともあってなかなかハードな日々を送っておりますが、お声をかけていただけるのは光栄でありがたいことです。体調に留意しながら、一件一件に真摯にお応えしていきたいです。

お見舞い

先月の大坂地震、今月の西日本豪雨で被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。また、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

豪雨の時、私は三重から岡山に行くところでしたが、公共交通機関がストップして大阪で足止めを余儀なくされました。発生時点では東京ではあまり報道がされておりませんでしたが、現場の混乱ぶりは相当なものでした。

被害が大きくなってから大騒ぎするのではなく、被害が大きくなる前に動き出せるような体制づくりが、今後一層望まれると思います。

炎天下が続いている上、交通インフラのダメージも著しく復旧作業が難航していると伺っています。私にできることは限られていますが、一日も早い復興をお祈りしております。

働くことは、それ自体が立派な社会貢献である

先日ある講座で受講者様から「被災地にボランティアに行きたいけど、仕事が休めない」という話を伺いました。

確かに現地では人手不足で復旧が難航しており、3連休も大勢の方々がボランティアに参加された報道を目にしました。今なおより多くの人手を求めていることと思います。

しかし私は、「仕事を放り出してまでボランティアに行く必要はないのではないか」と申し上げました。

困っている人の助けになりたいというお心掛けは素晴らしいものです。業務に支障が出ないようにスケジュールをコントロールして、たとえ数日でも現地に赴くことができれば、それはきっと人々の役に立つことでしょう。

ただし、人の役に立ちたいからと、自分の役割棚に上げてボランティアに行こうとするのは本本末転倒です。人を助けるところか、かえって周囲の人に迷惑をかける結果になってしまいます。

現地に行かなくても、通常の生活をすることで私たちは十分に社会に役立っています。なぜなら、働くことはそれ自体が立派な社会貢献だからです。

私たちは仕事をし、その報酬の一部を税金として国や自治体に納めています。また、企業は生み出した利益の一部を税金として収めています。それが警察や消防、自衛隊、あるいは社会保障など公共サービスの活動資金になっています。そうして世の中は回っています。

仕事をして利益を上げれば上げるほど、社会がより豊かになる道理です。したがって、いま自分に課せられている職務を懸命に果たし、より多くの価値と利益を生み出すように努めることが立派な社会貢献だと言えるのです。

必ずしもボランティアに行かなくても、今いる場所で、今やっている仕事を通じて、間接的に人々の役に立つことはできます。むしろ、成長と努力を重ねて所得を増やし、組織の業績を向上させることが、公共サービスに従事する方々の処遇を向上させたり、採用を拡大させたり、装備を充実させたりすることにつながり、より良い社会を作り出すことになるのです。

「胸をはって、目の前の仕事に真摯に取り組みましょう。」彼の問いに対して、私はこう答えました。

自分の使命をまっとうする

労働と納税の話をしてきましたが、必ずしも仕事だけが社会の貢献になるわけでもありません。人にはそれぞれの人生段階で、それぞれの使命があります。

私の妻はいま実家に里帰りをし、生まれて間もない娘を毎日懸命に育てています。次の世代を育むことも、立派な社会貢献です。

一億総活躍社会とは言いますが、社会への関わり方は家庭の環境や個人の状況によって人それぞれです。仕事をしなければ社会に関与していないというわけではありません。いろいろな関わり方があります。

大切なことは、今の自分に課せられている使命を、きちんと懸命に果たそうとすることです。

先日、ある若い受講者様と食事をしていた際、「人は何のために生き、何のために働くのですか」と尋ねられ、私はこう答えました。

「難しく考えなくていい。自分と、自分の周囲の人と、社会の幸せのために働くのです。」

もっと立派な大義名分のようなものを想定されていたのか、やや期待外れのような顔をされていましたが、人が生き、人が働く理由はこれくらいシンプルで良いと思うのです。

もちろん私も、「デキる人を増やす」「人々を長時間労働と満員電車から解放する」「日本にバカンスの文化を醸成する」といったビジョンを掲げていて、これも本心ではあるのですが、どちらかというとそれはこの仕事を選んでいる理由であって、生きる意味や働く意味とは少し違うものだと捉えています。

根源的な動機はシンプルでいいと思います。難しいことを考えて停滞するくらいなら、目の前の人、目の前の仕事に真摯に向き合い、「いま自分にできること」に集中しましょう。

自分の使命をしっかりと果たすことが、自分の幸せと社会への貢献につながるのだと、私は思います。

 

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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