キャリア自律の時代1

前回の投稿で、私自身の想いについて述べました。

それに加えて、「人生を成功させるプログラムを作り、それを事業にしたい」と思うようになったもうひとつの要因として、社会的な背景もあります。

これからの時代は、自己実現を支援する事業が世の中で求められる」と感じるようになったのです。

最も大きな社会的な背景として、「終身雇用制度の機能不全」が挙げられます。

現代は、自分の人生・キャリアは、自分自身で描き、築いていく時代に突入していると言えます。「キャリア自律の時代」です。

終身雇用が前提であった頃は、一つの会社や組織にに入った後は、会社が社員のキャリアを導いてくれていました。

一定の経験(年齢)を満たすと、一般社員から主任へ、係長、課長、部長へ…と階段を登っていき、仕事の責任と収入が右肩上がりで上がっていきました。

そのための教育・研修もプログラム化されていました。一度入社すると、企業が設計したキャリアのモデルに乗っかることができ、ある程度自動的にステップアップしていく仕組みがありました。

したがって、新入社員は、自分の先輩や上司を見ることで、自分の5年後、10年後の姿を想像することができ、実際にそのようになっていきました。
階段を登って行くことが「システム」として機能していたのです。

ところが現代は、企業は社員の昇進・昇格・昇給を保証できません。それどころか、雇用すら保証できません。企業自体が生きるか死ぬかの戦いをしているからです。

年齢や経験年数と、ポストや収入が比例しない時代になりました。
人格や能力が優れている人とそうでない人の差が顕著な、弱肉強食の時代になりました。
また、本人に非がなくとも、所属している会社や組織の業績によっては、突然、野に放り出されることも少なくありません。

そうした状況下の中では、会社は社員のキャリアを導いてくれません。導けないのです。
先輩や上司の姿を、自分の将来の姿に結びつけることはできません。先のことは、誰もわかりません。

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自分で考えて、自分でやるしかないのです。

・なりたい自分は、どんな自分か?
・どうすれば、そんな自分になれるのか?
・それを成し遂げるには、どう取り組めばいいのか?

時代の変化、環境の変化がどうなろうとも、自分の力で自分の人生を成功させる。
これかの世の中で問われるのは、それができる能力と方法を身につけることです。

私は、それを

・誰にでも、簡単にはじめられて
・気軽に継続することができて
・確実に成果に結びつけることができる

汎用的なプログラムにすることで、人々が「自律したキャリア」を実現するための支援をしていきたいと考えています。

  

投稿者プロフィール

小松 茂樹
中小企業診断士・キャリアコンサルタント。株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング代表取締役。人材派遣会社、健康食品会社を経て、経営コンサルタントに転身。営業力強化・業務改善・生産性向上・ビジネススキル向上など幅広い範囲で、業績向上や人材育成の支援を行っている。理論的な背景と情熱的な語り口を交えた講演スタイルに定評があり、セミナーや研修で高い支持を得ている。

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