過去と現在の役割を見つける

これまで、自己分析の結果から「興味」「能力」「価値観」を探してきました。今回は、残る最後のひとつ「役割」について考えていきます。

自己実現は自分だけではできない

私の考えでは、この「役割」が四つの中で最も重要だと考えています。

「興味」「能力」「価値観」は自分の内面の要素です。「自分単体の特徴」とも言えます。一方「役割」は「他の人や社会との関係性」です。

人は誰もが社会の中にいて、自分以外の他の人間との関係性の中で生きています。「”自己”実現」とは言いますが、自分一人の力で成し遂げられることには限りがあります。夢や目的が大きければ大きいほど、「自分以外の人との人間関係をいかに良好に構築していくか」がとても重要になってきます。

blog062

役割は自分の内面だけを見つめていては、見出すことは困難です。自分の人間関係や社会への参画領域と照らしあわせて考えていきましょう。

役割についての私の考え方については、過去記事をご覧ください↓
▼ 役割を考える1(8/27) ▼
▼ 役割を考える2(8/28) ▼

役割の見つけ方については、これまでの記事で何度か触れてきました。以下、それらをおさらいしますが、詳しくはそれぞれの記事をご覧ください。

人脈マッピングから役割を見つける

いま現在、連絡を取り交わす相手との関係性を見ることで、自分の社会的な立ち位置を確認するツールです。他の人達との関係性の領域を、最も手っ取り早く把握することができます。

blog051m

▼人脈マッピング (9/26)▼

ライフログから役割を見つける

日々の中で「何に時間を割いているか」を見ることによって、自分の今の社会的な役割を確認することができます。実際にやったことはもちろん、「できていないけども、本来はやるべきこと」を一緒に考えることで、役割を果たせているかどうかを省みることもできます。」

140918_1weeksum01

▼ライフログ-時間を管理する その1(9/17) ▼
▼ライフログ-時間を管理する その2(9/19) ▼

自分年表から役割を見つける

自分のこれまでの歴史を振り返り、今までやってきたことを「労働」「愛」「学習」「余暇」の「人生の4つの役割」に分類することで、自分の社会的な立ち位置を整理することができます。

blog037

▼自分年表から役割を書き出す(9/3) ▼

 

このように、過去および現在の自分を振り返ることで、自分の役割を見直すことができます。

これに加えてもう一つ必要な視点が「将来の役割」です。「自分がこれから描く未来において、自分がどのような役割を担い、それを果たしていくか」を考えることで「今後、自分が誰とどのような関係を築いていくか」という視点を持つことができます。

これは、ミッションとビジョンを描き、行動計画を立てる上でとても重要な視点になります。次回、将来の役割の考え方について述べていきます。

  

投稿者プロフィール

小松 茂樹
中小企業診断士・キャリアコンサルタント。株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング代表取締役。人材派遣会社、健康食品会社を経て、経営コンサルタントに転身。営業力強化・業務改善・生産性向上・ビジネススキル向上など幅広い範囲で、業績向上や人材育成の支援を行っている。理論的な背景と情熱的な語り口を交えた講演スタイルに定評があり、セミナーや研修で高い支持を得ている。

関連記事

  1. 従業員が職場を離れる2つの理由

  2. 視野を広げるために必要なこと

  3. カタチだけの仕事をしていないか?〜セールス電話から考える「仕事の質」〜…

  4. 【投票率55.93%】自分にできることをする人、できることをしない人

  5. 自分の名前に誇りを持つ

  6. お金のために働くのか、自分のために働くのか