「なぜ」よりも「どうやって」を考える

一流のビジネスマンや成功者、物事がうまくいく人についての書籍や記事を読んでいると、よく目にするのが

人生の質=質問の質

というものです。
成果を上げる人や成功を収める人は、通常の人と比べて何が優れているのかというと、

自分に対して行う質問

に優れているというのです。

 

例えば、何か不測のトラブルが発生した時に、その状況を嘆き

「なぜ、こんなことが起きてしまったのか」

と原因を追求するような疑問を抱くのではなく、

「どうやってこの場面を乗り越えるか」

と、起きたことを受け入れた上で、問題が解消されることにフォーカスするのです。

 

あるいは、今の生活や収入に不満を感じた時に、

「なぜ、自分は出世しないのか」
「なぜ、自分は評価されないのか」
「なぜ、自分の給料は上がらないのか」

と収入が少ない原因を考えるのではなく、

「どうやったら収入が上がり、生活がより豊かになるのか」

と収入を上げる方法に焦点を当てるのです。

 

どちらの例にしても、二つの質問は焦点の向け先がまったく異なります。

「なぜ」は、過去を振り返る質問

であり、

「どうやって」は、未来を描く質問

です。

 

つまり、物事がうまくいく人の思考は、常に未来にフォーカスしているのです。

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もちろん、場面や状況によっては原因を究明することが必要なケースはあります。

失敗を次の成功につなげるためには、うまくいかなかった理由を冷静に分析し、取るべき対応は何だったのかを考えることは欠かせません。

しかし、その場合であっても、「なぜ」は「どうやって」を描くための情報収集の質問となり、最終的には未来を描くことに視点が向けられるのです。
意識的なもの、無意識なものの両方を合わせ、人は1日に数万回の質問や選択をしていると言われています。

このすべてを未来志向に転換することは容易ではありません。
しかし、せめて意識的に行う質問を「なぜ」から「どうやって」に変えていくことで、少しずつ未来志向に変化させていくことができます。

・日常の家族や友人との会話

・職場、会議、打ち合わせ等での発言

・日記など一日の振り返り

など、あらゆる場面において「なぜ」と言いそうになるところを「どうやって」に変えてみる。

 

それが積み重なると、あらゆる局面を切り開いていく力が、自然に発揮されるようになるだろうと、私は思います。

  

投稿者プロフィール

小松 茂樹
中小企業診断士・キャリアコンサルタント。株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング代表取締役。人材派遣会社、健康食品会社を経て、経営コンサルタントに転身。営業力強化・業務改善・生産性向上・ビジネススキル向上など幅広い範囲で、業績向上や人材育成の支援を行っている。理論的な背景と情熱的な語り口を交えた講演スタイルに定評があり、セミナーや研修で高い支持を得ている。

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