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2022.10.24

やっぱり、新しいことは楽しい


先週、日本コンサルタントグループ様との合同企画で、ランチタイムのセミナーを行いました。私にとっては初の試みです。12:15〜12:45の30分間、参加いただいている方々から寄せられた質問に回答していくという形態で実施しました。アシスタントの方がいらっしゃるので、掛け合いをするような形で回答をする。これも私にとっては初の試みです。

休憩時間中に昼食を召し上がりながら、オンラインで視聴いただく想定のため、通常のセミナーに比べてくだけた雰囲気で進めました。とはいえ、YouTubeではなくあくまでも法人向けのセミナーですので、どこまでくだけた雰囲気にして良いものか手探りでしたが、アンケートの評価は上々でしたので、ひとまず失礼にはあたらなかったとホッとしております。

今回は、新企画を終えた感想と、そこから学んだことについてお話しいたします。

さらなる成長に必要なものは「緊張感」

今回の経験で最も感じたのが、自分の中での感情の大幅な変化です。実施する前は極度の緊張感に苛まれていましたが、終わった後には純粋に楽しかったという気持ちだけが残りました。

正直なところ、通常のセミナーや研修で緊張することはほとんどありません。この仕事ももう8年目に入り、登壇回数も600回以上を超えています。良くも悪くも、慣れてしまったのです。もちろん、初めてのお客様や初めてのテーマでは、多少の緊張を感じることはあります。

とはいえ、「うまくいかなかったらどうしよう」という不安のような緊張は、ここ数年ほとんど感じたことはありません。あえて言えば、はじめてzoomのでオンライン講座を実施した2年前にはそれに近い感情がありましたが、それも数回の実施ですっかり慣れてしまいました。

しかし、今回は開始する直前まで、ここ数年感じたことのないような緊張感がありました。というのも、実施形態がどうであれ、通常の研修やセミナーは事前に準備をした上で、こちらのペースで実施するため、展開が「読める」のです。

ところが、ランチセミナーの企画は「寄せられた質問にその場で答える」という形態のため、展開が読めません。要するにイメージがわかないのです。うまくいくのだろうか。うまく答えられなかったらどうしよう。こうした不安も頭をよぎります。もちろん、わからないものはわからないと素直に言えばいいだけであり、それは頭では理解しているのですが、やはり理性とは異なるところで感情が身体を支配するという面があると思います。

結果的には、いざ始まったらすぐにスイッチが入っていつも通り話をすることができましたし、アシスタントの方とのやりとりもあって、とても楽しくできました。終了後、参加者の方がご退室されて身内だけになった時には、開口一番「楽しい!」と叫んでしまいました。「純粋に楽しかった」「またやりたい」という前向きな気持ちでいっぱいでした。

記憶が定かでなくて即答できないこともありましたが、ウソを言うよりは良いと開き直って、その場でインターネット検索をして回答をしました。これがかえって、ライブ感を醸成する演出効果にもつながったと思います。

今回でイメージが作れたことで、おそらく次回以降はここまで緊張することはないとは思います。やはり、やったことがないことをやる、0を1にするという緊張感は違います。新しい扉を開き、自分をさらに成長させてくれる。そんな実感を味わうことができます。仕事に慣れてきた頃こそ、新しいことへの挑戦は大切ですね。

一人ではできないことがある

今回の企画は、8月に埼玉のある企業様で若手社員向け研修を実施した後に、営業担当の方と居酒屋で雑談をした際に生まれたアイデアです。「何か新しいことをやりたいですね」という話をしている中で、以前に私が試聴したランチセミナーが頭をよぎり、それを自分たちでやってみようという話になりました。

日頃は仕事の時間中にセミナーに参加できない忙しい方を対象に、休憩時間(スキマ時間)で視聴できるコンテンツを提供することで、新しい層にリーチする。短い時間でも、何か一つ、二つでも仕事に役立つアイデアを、気軽に収集できる場をご提供したいと考えました。

一人でやろうと思えばできないこともないのですが、そもそも自分に集客力がないので、視聴者を集められないで企画倒れになる可能性が高い。できたとしても、今後の仕事につながりそうな方を呼べる気がとてもしない。何より、一人でただセミナーをやるだけなら、たとえランチタイムでやたっとしても、自分にとって何の挑戦にもならない。できて当たり前だからです。

自分が今までやったことがないことをやることに価値がある。そう思って話を続けているうちに、私が日頃試聴している別のチャンネルでやっている「アシスタントとの対談形式」という形態が思い浮かび、「対談形式×ランチタイム」というコンセプトが決まりました。そして、その場で実施日程を決め、必ず実現するという決意をお互いに交わしました。

居酒屋会議はそこまでで終わり、後日から具体的な調整に入ります。内容や進め方、アシスタントの選定、募集方法など、いざやろうとすると決めなければならないことが次から次へと出てきます。こちらは一人なのでその場ですぐ決められますし、何より私の役割は当日に質問に答えるだけ。

お相手の営業担当の方は会社員ですので、人を動かすにもお金を動かすにも、諸々の社内調整が必要。段取りや準備を一手に引き受けてくださり、実現に向けて各所に手を回していただきました。その後、既存の顧客リストに情報発信、個別アプローチをしてくださり、想像以上の有効な集客をしてくださいました。

この過程を見ていると、とても一人ではできなかったなと思いますし、実現できたのはこの方が尽力してくださったおかげです。おかげで貴重で楽しい経験をさせていただき、ただただ感謝しかありません。

小さく始めて、改善を重ねる

初回としては上出来だったと思いますが、もちろん改善点があります。事前に何度か打ち合わせをして臨みましたが、それでもやはり「やってみなければわからない」ことがあります。

開催時間の長さ、1つの質問に対する回答時間の長さ、録画する端末の設定、オープニングやエンディングなど、準備が不十分だった(想定が甘かった)点が反省点として上がります。決してダメだったわけではないですが、より良くしたいと欲張れば、改善すべき点がいろいろと挙がってきます。

初回の反響が決して悪くなかったことから、次回以降はさらに集客が見込まれる手応えを得ています。回を重ねるごとにより良くなっていくでしょうから、質の向上と合わせて規模も大きくなっていくと良いなと考えています。

はじめから完成度の高いものを目指し、準備に時間をかけすぎて実施が遅くなるくらいなら、まずは最低限のことができるレベルで実際にやってみて、フィードバックをいただきながら質を高めていく。「クイック&ダーティ」という言葉がありますが、多少粗くでもいち早く形にしてしまい、できたものを直していくというアプローチの方が、いろいろなことが早期に実現できます。

物事は小さく初めて、改善しながら大きくしていけば良い。頭では理解できていたことですが、今回の経験を通じて改めてそれを肌で実感いたしました。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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