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目標達成

2017.12.21

今年のうちにやっておきたい「今年の振り返り」

今年も残すところ、およそ10日となりました。変わらずに忙しい日々を送っている方もいれば、すでに年末気分に入られている方もいらっしゃるかもしれません。気の早い方は、すでに来年の目標や計画に考えが及んでいるのではないでしょうか。

来年をより良い一年にするために目標や計画を立てることは、もちろん大切なことです。しかし、より良いプランを描くためには、来年のことを考える前に、まずは今年のことをじっくりと振り返る時間を取っていただくのも一考かと思います。今年一年の動きをしっかりと見つめることによって、現実味を帯びた「明るい来年」を描くことができます。

私自身も、今年のコンサルティングや登壇は先週末で無事に終了を迎え、今週は来期の提案や挨拶まわりと併せて、今年の振り返りに時間を充てています。現状把握に十分に時間をかけることが、より良い一年を迎えるための大切な準備です。

今年の出来事を振り返る

今年の手帳、あるいはカレンダーを1月からめくり直し、今年あった主要な出来事を順番にリストアップしてみましょう。特に整理の仕方を考えなくても、単純に今年あった出来事を羅列するだけで、一年間の全体像を捉え直すことができます。

毎日を忙しく過ごしていると、「何かを成し遂げた」「成長した」という実感が沸きづらいものです。「今年は何もなかった」「大して成長していない気がする」と思えることもあるかもしれません。しかし、それは日々の生活が「その日」、せいぜい「その週」といった短期的な視点のもとに送られているからです。これは忙しい日々を送る現代人の特性とも言えます。

忙しければ忙しいほど、日々の視点は近視眼的になりがちです。改めて年単位で自分の軌跡を捉え直してみると、日頃はすっかり忘れてしまっていることが思い出されます。

今年の出来事の一覧を作成して眺めてみると、「そう言えばこんなこともあった」「これ、今年だったのか」といった事柄を次々と思い返し、「今年もよくやったなあ」という気持ちになれるものです。こうした自己肯定感は、自信、前向きさ、向上心、貪欲さなどにつながります。

そこから描かれる来年のビジョンは、振り返りをせずにその場の思いつきで立てる目標や計画よりも、ずっと前向きで、それでいて現実味のあるものになることでしょう。新年に立てる目標の多くが数日で忘れ去られてしまうのは、そこに向かう動機や達成すべき水準に根拠がないからだとも言えます。

今年の動きをしっかりと把握しておくことは、より良い来年のためにとても有益です。加えて、出来事の一覧は毎年蓄積していくことで「自分年表」になります。5年、10年レベルで自分の軌跡を捉えることで、自分の成長や変化をより大局的に捉えることができるようになり、これが長期的なビジョンや目標を描く力になります。

私の場合、生誕から昨年までの出来事を年ごとに一覧化したものを手帳に入れ、いつでも読み返せるようにしています。これを一度に作るのはとても大変です。毎年更新していくようにすることで、いつでも好きな時に、自分の人生を振り返ることができるようになります。これは長期的なキャリアビジョンを考える上で、非常に有力なツールになります。

活動を数値で振り返る

併せてチャレンジしていただきたいのが、「数値で振り返る」ことです。とりわけ、「成長したい」「発展させたい」「改善したい」と思うような事柄について、何かの指標を定めて数値で記録することで、推移や変化を客観的に把握することができるようになります。

例えば私の場合、仕事での活動量を図る指標として、売上や稼働金額とは別に、セミナーや研修での登壇実績を記録しています。2017年は、78日間(69件)、のべ1,633名様の前で登壇いたしました。昨年と比べると、日数で132%、人数で186%のアップです。もちろん、最終的な評価指標は売上であり、仕事の進め方を考えると決して多ければ多い方が良いというものではありませんが、数値で表すことによって、昨年と比べてどのように違うのかをより正確に把握することができます。

メルマガの配信数や登録数、ブログページのアクセス数なども数値で把握しています。必ずしもすべてうまくいっているわけではありませんが、実態を把握することは次なる手を考える上でとても有効です。仕事以外にも、1日あたりの歩数や運動した日数、読んだ本なども記録しています。

いずれも、2017年はどんな年であったかを把握する上で、とても有益な材料です。自分年表と同様、毎年蓄積することで、その年その年の過ごし方を見て取れるようになります。物事を改善したり発展させたりする上では、やりっ放しにせず、終わった後にしっかり評価することが必要です。

日本に品質管理の考え方を導入したエドワード・デミング博士は「測定できるものは改善できる」と述べています。単純に「良くやった」「頑張った」もしくは「うまくいかなかった」など感覚的に捉えるだけでなく、数値で捉えることで、現状をより正確に把握し、現実味のある有効な改善策を考えることができるようになります。

今年のことは、今年のうちに。残りの10日間で、2017年をじっくり振り返る時間を持ってはいかがでしょうか。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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