新しいことに挑戦し、生き抜く力を養う

4月7日に1都6県への緊急事態宣言が発令されて約2週間が経ちました。先週16日には対象範囲が日本全国に拡大され、ますます臨戦態勢の様相が強くなってきました。

私の周囲でも、1~2週間前にはまだ開店していたお店が次々と休業になり、道行く人の数は明らかに少なくなりました。(ただし、川沿いの散歩とランニングが急激に増えています)

3月から私も仕事が在宅勤務になり、数日に一度の買い物と健康維持のランニング以外は、ほとんど家の中で過ごしています。今までもたびたびテレワークをしていましたが、喫茶店や出張先のホテルなどでやることが多く、自宅で仕事をする機会は稀でした。

正直なところ、家ではなかなか調子が上がらないし、ON/OFFの切り替えもつけづらいです。在宅ワークの難しさを感じています。ずっと自宅に籠もると精神的にもこたえます。外に出かけたくて仕方ありませんが、今はとにかく我慢です。

医療や福祉、スーパーなどの小売業で働いている方は、休みたくても休めません。自分も感染するかもしれない恐怖と戦いながら、毎日働いていらっしゃいます。敬意と感謝でいっぱいです。

リモートワーク組にできるのは、そうした方々の邪魔にならないようできるだけ自宅に籠もり、感染拡大を防止することだけです。感染者の増加が止まりませんが、これをできるだけ抑えられるよう、一人ひとりに良識ある行動と判断が求められていると思います。

長期戦の末に、世の中が変わる

緊急事態宣言は1ヶ月の予定ですが、この状況が1ヶ月で収まる保証はありません。むしろ海外の状況を見る限り、さらに長期化することを想定しておいた方がいいと思います。

加えて、いずれピークを迎えて状況が沈静化に向かうとしても、今年中にコロナウィルスが完全に殲滅されるわけではないかと思われます。ペストやコレラと同じように、何年にもわたってずっと戦い続けることになる状況も考えられます。

外出を控え、密閉・密集・密接の3密を避けることは、数年にわたって続けることになる可能性があります。仮に今の状況がいったん収まったとしても、再び繰り返されるというシナリオも十分に考えられます。

私たちは、この状況に対する耐性と慣れを身につけることが必要なのかもしれません。わずかこの1~2ヶ月で、社会も経済も深刻なダメージを受けました。今もなお一層、被害が広がっています。やがては感染拡大もピークを迎えるでしょうが、その後にすぐに元の状況に戻れるかというと、それは厳しいように思います。

むしろ、社会の常識やルール、価値観、パワーバランスなど様々なものが変わり、新しい社会がスタートするような気がします。私たちは、それを見越して、次の時代に備えておく必要があります。そして、自宅に籠もっている今こそ、その準備をはじめておくべきではないかと思います。

新しいことに挑戦し、試行錯誤する

先週14日に「テレワーク・マネジメント」というテーマで、オンラインのセミナーを開催しました。はじめての試みでしたが、プロモーションに多くのご協力をいただけたこともあって、定員100名が満席となり盛況に終わりました。満員で参加できなかったという声も散見されたため、24日にまた開催することになりました。

それまで、私の仕事の仕事の7割近くは集合型のセミナーや研修でした。話をすること自体は慣れていますし、好きなのですが、対面でやるのとオンラインでやるのとは、準備から進行まで大きく異なり、まるで違うもののように感じました。

ツールの使い方はもちろんですが、セミナーの設計、スライドの作り方、参加者の方とのコミュニケーションの取り方など、対面とは違うアプローチが必要です。反省点も多く、修正と改善を重ねる日々ですが、内部のテストも含めて回数を重ねてきているので、少しずつ慣れてきました。

コロナウィルスとの戦いが長期化するということは、従来の形態での仕事がほとんどできなくなるということです。集合型の研修やセミナーはもとより、お客様先に定期的に訪問する形態のコンサルティングも継続が難しくなります。少なくともミーティングはリモートが主体になるでしょうし、レポートの作成なども自宅で行うことを前提にしていかねばならないと思います。

コロナウィルスとの付き合いが長くなることを前提として、仕事の内容や進め方を変えていくことが求められています。そして、長い冬があけて事態が収束したとしても、その間に社会のしくみやビジネスのあり方が変化してしまっています。もうコロナ以前の世界には戻れないと考えておくべきでしょう。

Withコロナ、Afterコロナに備えて、いま何をするべきなのか。それを考える時が来ています。今までの延長線上にあるちょっとした修正や改善では対応しきれないほど、影響は甚大です。生まれ変わるほどの変革が一人ひとりに必要です。そのためには、デジタル化、オンライン化をはじめとして、とにかく新しいことに挑戦し、試行錯誤を重ねていくことです。

こうした環境に適応して、自分自身を刷新し、進化させていく力が「生き抜く力」になります。新しいことは面倒ですし、気力も必要です。慣れ親しんだ今までのことをやる方がはるかに楽です。

それでも、新しいことに挑戦することが、この時代を生きていくことになると私は思います。

 

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

  

投稿者プロフィール

小松 茂樹
中小企業診断士・キャリアコンサルタント。株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング代表取締役。人材派遣会社、健康食品会社を経て、経営コンサルタントに転身。営業力強化・業務改善・生産性向上・ビジネススキル向上など幅広い範囲で、業績向上や人材育成の支援を行っている。理論的な背景と情熱的な語り口を交えた講演スタイルに定評があり、セミナーや研修で高い支持を得ている。

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