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2018.4.12
先日、ある企業様の年度はじめの全体会議にて、基調講演を担当させていただきました。
周囲の環境はスピーディに変化し、新しい技術によって産業の構造までもが変わっていく。
そうした変化が見込まれるこれからの時代においては、ビジネスパーソンは創造性や主体性を発揮して、新たな価値を作り出していくことが必要だという主旨のお話をいたしました。
今回は、講演の最後にお伝えした「毎日少しずつ、何か新しいことをする」ことの重要性についてお話しいたします。
新年度を迎えるにあたり、仕事への取組姿勢を変えるヒントとしてご覧いただければ幸いです。
仕事を通じて、お客様に新しい価値を提供する。
業種・業態・職種を問わず、あらゆるビジネスパーソンには、創造力を発揮して過去の延長線上にはない新しいアイデアや取り組みを、積極的に打ち出していくことがこれから望まれます。
その対極にあるのが「現状維持志向」や「固定概念」です。
これまでと同じことを同じようにやり続ける。こうした仕事の仕方は、これから到来する人生100年時代、AI(人工知能)時代では、次第に通用しなくなっていきます。
現状維持志向や固定概念は「惰性」から生まれます。変化が乏しいと、慣れが生じます。反応が鈍感になり、思考はどんどん硬直していきます。
そうした状態を防ぐためには、意図的に何かしらの「変化」を起こし続けることが重要です。変化することが、「当たり前」「普通」だという感覚になることで、
新しい視野、新しい反応を生み出しやすくなります。
そのために効果的なのが、「毎日、何か新しいことをする」ということです。
どんなことでもいい。とにかく、昨日とは違う何か、今までとは違う何か新しいこと。
“Something New”を仕事や生活の中に取り入れることで、変化への耐性が生まれ、思考が柔軟に、創造的になっていきます。
「何か新しいこと」というと、何か労力のかかる、大層で面倒なことをしなければならないという気持ちになるかもしれません。
しかし、思考プロセスを変える上では、変化の「大きさ」も影響がありますが、それ以上に「頻度」が大きな影響を及ぼします。
大きなことをする必要はありません。むしろ小さくても、毎日、何かしらの変化を起こすことが必要なのです。
1回ごとには小さくても、それを継続することで「複利」が生まれます。複利とは「利子が元本に加わることで、その後の利子がさらに大きくなる」という考え方です。
例えば、昨日までの自分の能力を100%とします。今日、何か新しいことを経験して、能力がたった1%だけ成長したとしましょう。今日時点での自分の能力は101%となります。
そして、明日さらに1%の成長を果たすとしましょう。すると、昨日の状態から比べると、明日時点での自分は、101%×101%=102.01%となります。
これを1年間続けたとします。101%×101%×101%・・・が365回繰り返されます。すると、その結果はおそよ3778%、つまり最初の状態から比べてやく38倍にまで向上するのです。
一つひとつはささいな変化で構いません。とにかく、毎日何かの新しいことを、意図的に起こそうとすることです。
など、生活の場面でも小さな「新しい何か」を取り入れることはできます。
もちろん、仕事の場面でも、
など、小さな変化を起こすことは可能です。
こうした、毎日の少しずつの変化が、現状維持を破り、創造性を養い、自分自身を確実に成長させてくれます。
一方で、従来と同じやり方で同じことを続ける「現状維持」は、実際には停滞・下降を意味まします。
自分自身は変わらなくても、周囲の環境は絶えず変化しています。周囲が成長しているため、相対的に自分の能力は低下することを意味するのです。
いま最先端にあるものが、来月・来年には時代遅れになる。そんな世の中です。少しずつ自分も成長して、ようやく相対的に現状維持なのです。
昨日の自分の能力を100%として、変化・成長しないことで相対的に1%の能力低下を意味すると仮定しましょう。今日時点の自分は99%になります。
これが1年間、複利効果で積み重ねられていくと、99%×99%×99%・・・が365回繰り返されます。その結果は、2.5%。実に、元の自分の40分の1程度の力になってしまうのです。
毎日1%の成長をする人(3778%)と、毎日1%の停滞をする人(2.5%)の差は、1年間で1511倍の開きになります。
仮にスタート時点では同じだったとしても、1年跡には勝負にならないほどの圧倒的な差が生じます。
その差を隔てるのが、Sometheing New。変化への耐性です。
毎日新しいことをすることは、やがてあなたに大きな成長と成功をもたらしてくれることでしょう。
本日も最期まで読んでいただき、ありがとうございました。