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2014.10.30
前回、自己分析で見つけた自分の興味と価値観から「ゴール(=どうなりたいのか)」を導き出す方法について述べました。続いて、これらのゴールを統合して「目的(=何のためにそうなりたいのか)」を設定します。
興味や価値観から導き出したゴールは、自分の内面から生み出されたものです。自分の中での「やりたいこと」や「大事なこと」を紡ぎ合わせたゴールは、自分が歩んでいきたい人生を端的に表していると言ってよいでしょう。
しかし、それらはあくまでも自分自身だけに焦点を当てて導き出されたものです。一方で考えなければならないのは、世の中は自分だけを中心にまわっているわけではないということ。むしろ、自然や社会といった不明確で巨大な存在の、時の流れの一角に自分がいると考えるべきでしょう。
個人の存在など、自然や社会の前ではとても小さいものです。自分のゴールや目的といったものも、自然の法則や社会の動きと調和できるものでなければ、とうてい到達できるものではありません。したがって、設定したゴールが、現実に即したゴールとして機能するようになるためには、それらが自然や社会に適応し、相容れるものである必要があります。
それぞれのゴールについて「自分は周囲の人々や社会に対して、どのような価値を提供できるか」という視点を盛り込むことで、ゴールは現実社会と共存できるものとなるのです。
つまり、ゴールを効果性の高い、より現実的なものへ、価値あるものへと転化していくためには、周囲の人間関係をはじめとした社会とどのような関係を築いていくかという見地が欠かせません。そこで必要となるのが、「自分の役割」という観点からゴールを考えることです。そうすることで、いくつかのゴールは共通の特徴のもとに収斂され、ミッション=人生の目的となっていくのです。
では実際に、設定したゴールとステータスシートにまとめた役割を照らしわせていきます。
例えば、私の場合は興味と価値観から、
・潜在能力の開発を通じて、人々の成長と幸せを支援する仕事をする
・独立・起業して独自のサービスを展開する
・物心ともに豊かで上質な家庭を築き、ワークライフバランスを保つ
・いつまでも健康で若々しく、知的でスマートな人間でいる
・効率化、合理化を徹底して時間を確保し、常に新たな挑戦をし続ける
という5つのゴールを設定しました。一方、ステータスシートにまとめた私の役割は、
1.夫
2.息子・兄
3.友人
4.起業家
5.キャリアカウンセラー・コーチ
6.作家・セミナー講師
7.会社員
の7つです。
興味や能力をもとにして役割を導き出すというアプローチでしたので、すでに似たような内容になっているケースもありますが、今回設定したゴールとそれらの役割を改めて照らしあわせてみます。
これらのゴールに対して、それを達成するにあたって自分が果たすべき役割を配置していきます。やり方はシンプルで、ゴールの前に「○○(役割名)として」という言葉を置くだけ。
しかし、これだけで、自分の中から生まれたゴールに社会的な価値を付与していくことができます。
私の場合ですと、
「キャリアカウンセラー・コーチ」「作家・セミナー講師」として、潜在能力の開発を通じて、人々の成長と幸せを支援する仕事をする。
「起業家」として、独立・起業して独自のサービスを展開する
「夫」「息子・兄」として、物心ともに豊かで上質な家庭を築き、ワークライフバランスを保つ
「夫」「起業家」「友人」として、いつまでも健康で若々しく、知的でスマートな人間でいる
「起業家」「キャリアカウンセラー・コーチ」として、効率化、合理化を徹底して時間を確保し、常に新たな挑戦をし続ける
といった感じになります。
こうして、ゴールに役割を配置していくことで、それぞれの役割において自分が到達するべき姿が明らかになります。そして、これらに共通する特徴を紡ぎ合わせていくことで、自分の中で普遍的な価値観・判断基準となる「自分の使命(=人生の目的)」が明確になっていきます。そして、それを自分に対する宣言文として文章にまとめたもの、それがミッション・ステートメントとなるのです。
次回に続きます。