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コミュニケーション

2025.6.18

上司が絶大に信頼を寄せる 仕事がデキる部下たった1つの特徴

上司が絶大な信頼を寄せる部下とは?

どんな職場にも、「この人に任せておけば安心」と思われるような部下がいるものです。上司が絶大な信頼を寄せる部下には、ある共通の特徴があります。もちろん、業務能力がずば抜けて高いという場合もあるでしょう。

しかし、それ以上に上司が評価する「頼れる部下」というのは、必ずしもスーパーマンのような存在ではありません。実はごく普通のスキルを徹底して実践している人が、周囲から「仕事ができる人」と見なされるのです。

そのたった一つの特徴とは―「報告を徹底している」ということです。「報告? それって新人の頃に教わった“報・連・相”の話でしょ?」と思われるかもしれません。確かに新入社員研修では定番のテーマです。しかし、本当にできている人は、実は少ないのです。上司に安心感を与え、評価され、信頼を勝ち取っている人ほど、この報告の質とタイミングにこだわっています。

「報告なんて誰でもできる」と軽視されがちですが、実はここにこそ仕事の本質があるのです。「報告力=ビジネス力」といっても過言ではありません。

今回は、上司から「この人は仕事ができる」と思われる部下が実践している、5つの報告のポイントをご紹介していきます。

1. 終わったら必ず報告する

最初のポイントは「仕事が終わったら必ず報告する」ことです。

「そんなの当たり前じゃないか」と思われるかもしれませんが、意外とできていないケースが多くあります。仕事を任された部下は、当然ながら目の前のタスクに忙しく取り組みます。作業が終わると、「次のタスクに進まなきゃ」と思って、次々に前へ進んでしまうのです。

しかし、上司の視点ではその仕事が本当に終わったのかどうか、判断がつきません。「そろそろ終わってる頃かな?」「でも報告が来ていないな」と不安になり、結局こちらから「前に頼んだあの件、どうなってる?」と確認しなければならなくなる。そこで「もう終わってますよ」と言われると、上司は「え、なんで先に言ってくれないの?」と感じてしまうわけです。

この「確認しなければならない」というストレスを、上司は非常に嫌います。 だからこそ、完了報告は自動的に上がってくるものであってほしいのです。仕事は「報告をもって完了する」という意識を持つことが大切です。上司に余計な気を遣わせず、「完了しました」と明確に伝えることが、信頼を積み上げる第一歩になります。

2. 途中でも報告する

次に大切なのは、「途中でも報告を入れる」ことです。

完了報告だけでは、業務が数日~数週間と続くような案件の場合、進捗が見えず、上司にとっては大きな不安になります。たとえば数日かける業務で、途中に一切報告がなければ、「本当に進んでいるのか?」「問題は起きていないか?」と気になって仕方がないのです。

そこで信頼される部下は、「現時点での進捗」と「今後の見込み」を具体的に伝えます。「現在はここまで終わっています。計画ではここまで進んでいる予定でしたが、○日ほど遅れています。ですが、○日までに挽回できる見込みです」このような報告があれば、上司は「状況を把握してくれている」「修正するつもりで動いてくれている」と安心します。

特に、うまくいっていないときほど、途中経過の報告が重要になります。部下としては言いにくいことかもしれませんが、「今のままだと遅れが出そうです」と早めに共有してもらえれば、上司としても対策を一緒に考えることができます。 逆に、報告がないまま期限になって「実はまだ終わってません」と言われたら、信頼は一気に損なわれてしまいます。

報告は、順調なときほど簡潔に、トラブルの可能性があるときほど丁寧に。この意識を持つことで、上司からの信頼度は大きく変わってくるのです。

3. 言われる前に報告する

3つ目のポイントは「言われる前に報告すること」です。

これは一見当たり前に見えるかもしれませんが、実践できている人はそう多くありません。「どうなってる?」「進捗は?」と上司から確認を受けるということは、裏を返せば「信頼されていない」ということでもあります。

上司の立場からすると、「いちいち言わなければ動かない部下」という印象は、かなりのストレスになります。だからこそ、仕事ができる部下は、言われる前に自分から報告をするのです。この「自分から動く」姿勢は、報告に限らず、すべての業務で大切な要素です。


たとえば名刺交換の場面を考えてみてください。モタモタと名刺を探している間に、相手が先に差し出してきたとしたら、「準備ができていない人」「段取りが悪い人」という印象を与えてしまいます。逆に、相手が名刺を出す前にスッと提示できれば、それだけで「この人は仕事ができそうだ」と感じてもらえるものです。

報告も同じで、相手に「どうなってる?」と聞かせてしまった時点で、少し印象は下がってしまいます。「今の段階でこうです」「予定より少し遅れていますが、○日までに巻き返します」こうした主体的な報告が、上司との信頼を深める重要な行動なのです。

ただし、毎回タイミングを見計らって報告するのは、部下にとってもストレスです。そこでおすすめなのが、「事前に報告のタイミングを握っておく」ことです。「この業務は長くなるので、水曜と金曜に進捗を報告しますね」と、最初に約束しておくと、お互いにとってスムーズです。「この人、きちんとしているな」と感じてもらえるきっかけにもなります。

4. 簡潔に報告する

報告の質を高めるうえで欠かせないのが、「簡潔に伝える」ということです。

特にビジネスの現場では、聞き手が限られた時間で情報を処理しようとしているため、冗長な説明は敬遠されます。大事なのは「結論ファースト」。まずは「どうなったのか」を一言で伝えることが何よりも重要です。

たとえば、「先ほど○○社に行って、○○さんに提案してきました。途中から上司の方がいらして…」というような、長々とした説明はありがちですが、肝心の結果が最後までわからないまま話が続いてしまうと、聞き手は不安になります。「で、うまくいったの?」「結局どうなったの?」とモヤモヤさせてしまうのです。

だからこそ、「○○社の件ですが、提案は受け入れられました。詳細は以下の通りです」と、まず結果から伝える。これによって、相手は安心し、話の全体像を捉えやすくなります。さらに言えば、報告のタイミングも早ければ早いほど良いのです。なぜなら、上司は結果がわからない間、不安を抱えて待つことになるからです。

たとえば、予定どおりに進んでいる案件であれば、ビジネスチャットで「○○の件、完了しました」とテキストを1行送るだけで済みます。「了解」「お疲れ様」と一言返すだけで、双方のコミュニケーションは完了します。

一方、問題が発生したときや軌道修正が必要な場合には、逆にチャットで長文を送るより、直接会うか電話で話す方が早い場合もあります。そして、その際にも「○○の件ですが、予定より3日遅れています。このままだと納期に間に合いません」と結論から伝えることが大切です。

その上で、「なぜそうなったのか」「どのような対応策を考えているか」を補足すれば、上司は的確な判断がしやすくなります。順序が逆になると、話の焦点がぼやけてしまうため注意が必要です。つまり、簡潔な報告とは、「結論を冒頭に」「必要な補足を後に」という、わかりやすい構造で伝えることを意味します。それができる部下は、間違いなく「仕事ができる人」として信頼されるのです。

5. 対策を添えて報告する

そして最後にお伝えするのが、「対策を添えて報告する」という姿勢です。

報告というのは単なる事実の伝達ではなく、そこに自分の意思や提案を添えることで初めて「報告」として価値を持ちます。

たとえば、「○○の件ですが、こういうトラブルが発生しました」というだけでは、上司としては「で、どうしたいの?」「結局、何を求めているの?」と戸惑ってしまいます。これは単なる「連絡」であって、「報告」にはなっていないのです。

そこで、「○○という事態が起きました。つきましては、○○という対応策を考えています」と、自分の考えを添えることが重要になります。「締め切りを延ばしていただければ対応できます」「別のメンバーに一部を引き継ぎます」など、行動案を提示することで、上司の意思決定は格段にスムーズになります。

これは、単なる相談とは異なり、「承認の申請」という形になります。「こういう事態です。私はこうしようと思っています。この方針で進めてよろしいでしょうか?」と確認を求めるスタイルです。

このように自分の責任で解決策を提示する姿勢を持つことで、上司は「この人は仕事を自分ごととして捉えている」「任せても大丈夫だ」と安心するのです。丸投げされたと感じた瞬間、信頼は大きく揺らぎます。

逆に、対策込みの報告ができる人は、たとえピンチの状況でも「乗り越えてくれる」と期待を持たせる存在になります。上司としては、問題が起きたこと自体ではなく、「どう対応するか」を重視します。だからこそ、報告時には必ず自分の意見を添える習慣をつけておくことが、大きな信頼獲得につながっていきます。

報告が仕事の「信用力」を決める

ここまで紹介してきた5つの報告のポイントがこちらです。

  1. 終わったら報告
  2. 途中でも報告
  3. 言われる前に報告
  4. 簡潔に報告
  5. 対策を添えて報告

 これらはすべて、特別なスキルを要するわけではありません。誰にでも実践可能な内容です。それでも実際にやっている人が少ないからこそ、「きちんとやっている人」が際立って見えるのです。

仕事ができる人に共通しているのは、報告によって「上司を安心させる」「仕事の見通しを立てやすくする」「問題に対して自分の考えを持って行動する」という姿勢です。上司との信頼関係は、こうした日々の積み重ねから築かれていきます。

逆に、報告を怠る人、報告が雑な人、自分から言い出さない人は、いくら業務能力が高くても評価されにくくなります。実績だけではなく、「安心して任せられるかどうか」が上司の判断基準になるからです。

仕事ができるというのは、何もすごい技術や知識を持っていることだけを意味しません。

「報告を徹底すること」

このシンプルな行動を通じて、職場での信頼と評価を大きく高めることができるのです。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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