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2016.1.11
前回の投稿で、今年の目標を設定する前に、前年をしっかりと振り返る必要性について触れました。
2015年をしっかりと振り返ったら、その内容を整理して記録しておくことをオススメします。
自分自身に関する情報を取りまとめて、データベース化してみましょう。
体系的に整理してまとめることによって、自分自身への理解がさらに深くなります。
自分を深く理解することは、人生や仕事のあり方を主体的にデザインする上で非常に効果的です。
企業では事業戦略をつくる際に、社会や市場などの外部環境とともに、自社の分析を行います。
組織、商品・サービス、技術、経営、株主構造、文化、価値観、方針など、
「自分たちは何者であるのか」
「現状はどのようになっているのか」
これらをできるだけ具体的に、正確に把握することは、より現実的で、かつ推進力のある目標と計画の策定につながります。
個人においても、自分自身への理解の深さは目標達成、コミュニケーション、リーダーシップなどをより高いレベルへと導いてくれます。
そのための判断材料として、自分に関する情報をまとめておくことはとても有益です。そして、蓄積するほどに財産となっていきます。
最も手軽で、かつ効果が高いのは、自分史を作成することです。
私の場合は、その年において特に重要だった出来事を年表形式で羅列し、それを手帳に組み込んでいます。
自分が歩んできた軌跡を時系列で振り返られるようにしておくことは、自分の考え方やスキルがどのようにして作られてきたのかを探る上で非常に良い材料になります。
単にイベントを羅列しておくだけでもパワフルな資料となりますが、大きな成功体験や失敗体験を抜き出し、
「なぜ、そうなったのか」
「その時、自分はどのように感じたのか」
などを整理しておくと、なお効果的です。
特に、失敗体験を整理しておくことは重要です。
失敗体験は自分の成長の軌跡だからです。
成功は「やったことの結果」に過ぎませんが、失敗には「次に同じことを繰り返さないように、自分をどう変えるべきか」という学びが潜んでいます。
単に「失敗だった」として終わらせるだけでなく、意味づけと解釈を変え、学習経験として位置づけます。
失敗の原因を分析し、それを学びへと転換することによって、人間性も能力もより高いレベルへと磨かれていくことでしょう。
職業能力の高さは、
「知識・スキル」×「経験値」
によって表すことができます。
一年を振り返り、
・取り組んだ仕事(経験)
・習得した知識
・身につけたスキル
を整理しておくことは、自分の職業能力のレベルを自覚する上で、とても効果的です。
就業先で目標管理制度などが導入されている場合、目標設定やレビューをまとめたワークシートを毎年印刷して時系列でファイルしておけば、自分のキャリアの変遷を容易に振り返ることができるようになります。
就業先でそうした振り返りの機会がない場合は、その年に取り組んだ仕事を紙に書き出し、それを毎年溜めておくと良いでしょう。
私のブログにキャリアインベントリーの作成手順をまとめてありますので、取り組まれる方は参考にしてみてください。
http://growingtree.jp/archives/228
どんな仕事をするにしても、さらに上を目指すためには現状認識が必要です。
そのための情報や資料が豊富であると、現状をより正しく、具体的に把握できるようになります。
人は経験を積み重ねるたびに成長していきます。
その過程を記録し、データベース化して、更新を続けていくことで、自分に対する理解はどんどん深まっていきます。
一年の振り返りをする機会は、自分のデータベースを更新する絶好のタイミングです。
「最高の自分」となって2016年を送っていくためにも、ぜひ自分自身に対する理解を深めてみてください。
本日も最後までご覧いただき、ありがとうございました。