思い込みに気づくには人に聞け

先週、ストアカでの個人向けセミナーの初回が無事に終了いたしました。企業でのコンサルティングや研修など、日頃の仕事ではなかなかお目にかかれない層の方々にお会いすること。日頃、仕事の基本能力を上げる機会になかなか恵まれない方に、短時間で良質な学びの機会をご提供することが、個人向けセミナー事業をはじめた経緯です。

新規事業は失敗して当たり前。10回試して1回うまくいけば良い方だと言われています。初回を無事に開講できたことは本当に喜ばしく、お申込みをいただき、ご受講いただいた方にただただ感謝です。いざ実際に行ってみると、同じテーマについてインストラクションをするのであっても、企業研修と個人セミナーでは、講義の進め方や例示の題材、教材のつくりなどを変えていかなければということに気づきます。

単に企業向けにやっていることを個人向けに転用すれば良いという、単純なものではなかったです。受講いただく方の動機、属性、受講の環境がまるで違うので、そこを勘案した講座設計にしなければならいことに気づけたのは大きな収穫です。この後に控える他の講座の設計にも、今回の経験を活かしていきたいですし、まだ登録していないコースの設計も控えています。事業を本格的に軌道に乗せられるよう、工夫と改善を重ねていきたいです。

さて、セミナーの開催に先駆けて、Facebookで親しい友人に限定して案内したところ、思わぬフィードバックをいただきました。言われるまでまったく想定してもしていなかったことなので、やはり私も固定観念や思い込みにとらわれていたのだなと改めて気づきました。

自分の体験や記憶が思い込みを生む

セミナーを案内するにあたって、複数の友人から「セミナーの開催を21時からにしてはどうか」という声をいただきました。現状ではいずれのコースも開催時間を19時〜21時に設定していました。すでに複数の日程を設定していますが、いずれも同じ時間帯です。お勤めの方が仕事の後、帰宅してから受講いただく想定で考えていたためです。

しかし、子育てママさんや働くママさんは19時〜21時はちょうど子どもをお風呂に入れたり、寝かしつけたりと最も忙しい時間帯。19時〜21時の開催では参加したくてもできないということでした。ママ層を対象として想定していなかったことは否ませませんが、ママに限らず幼いお子様がいるケースでは男女問わず参加は難しいでしょうし、そもそも職場から自宅が遠い方や時間外労働が常態化している方も参加が叶いません。

21時開催にするということも然りですが、それ以上に「選択肢を一つしか用意していなかった」ことにハッとさせられました。よくよく考えれば、幅広い層の方々に受講していただくのが目的なので、複数の時間帯を用意して選択肢を増やした方が良いはずです。理屈で考えればすぐにわかりそうなことに、まったく気づいていませんでした。その原因は私自身の思い込み。終業後のセミナーは19〜21時で開催するものだという固定観念があったことは否ませません。

これは、これまで自分が受講していたセミナーがおおよそ19時スタートだったからという、自分の体験からくる発想でした。こうした、自分が直接体験したケースが世の中の通例であるというように錯覚することを体験過信と言います。もちろん、本当に19時開催で良いのかということをまったく疑わなかったわけではありません。18時開始だと在宅勤務の方は参加できても、職場から帰宅する方は間に合わない可能性が高い。20時以降に開始だと終了が22時以降になってしまい、生活や同居家族の睡眠に支障をきたすかもしれない。結果として「考えた末の19時開催」となったわけですが、よくよく考えれば人それぞれワークスタイルや生活リズムが異なります。あくまでも「自分基準」で考えて設計していた結果だと言えますし、体験過信により結論ありきになっていたことも否めません。

複数の時間帯を設けて選択肢を増やし、それぞれの方が受講しやすい環境をつくることが、より多くの方へ受講機会を提供することにつながるのだと気づきました。よくよく考えれば当然の話だし、なぜ自分で気づかなかったのかと思うようなことです。それでも気づけないのは、自分自身の体験や記憶からくる思い込み、固定観念、自分基準に囚われているから。これに自力で気づくのはやはり難しい。他人からの声に耳を傾けることで、自分が思い込みに囚われていたことに気づく。そのためにも、まずは他人の声をいただけるよう、そのきっかけを作れるための発信をしていくことが大事だと切に感じました。

何が正解かはやってみないとわからない

今回の気づきを得て、各コースの開催時間を見直し、複数の時間帯を設定しました。果たしてどこの時間帯にニーズがあるのか、それは実際に打ち出して、募集をかけはじめてみなければわかりません。また、時間帯だけではなく、コースの内容、タイトルやサムネイル、ストアカ内での同様な講座の有無、私の講師としてのストアカでの実績、プロモーション活動など、様々な要因が申込の有無に影響します。様々な要因が複雑に絡み合って、ひとつの結果として現れます。一概に何が原因だから結果が良い/悪いと言えるものではない。これはセミナー事業に限らず、すべてのビジネス事案で同じことができます。

少しでも結果を改善していくためには、やはり試行錯誤を重ねていくしかありません。行動量を増やし、その記録をとることでしか、仮説の検証はもちろん、そもそもの仮説を立てることすらままなりません。日頃、研修やセミナーで伝えていることを、私自身がやっていなかった。それに気づけたこと、反省できたことが大きな収穫です。まだまだはじめたばかりの事業ですが、コツコツと試行錯誤を重ねて、形にしてければと思います。

今回、各コースに複数の時間帯を設けましたし、今後もコースを増やす予定です。仕事の基本能力を高めたい方はもちろん、自分の能力を点検したり、できているかを確認したい方も、ぜひお気軽にご参加いただければと思います。

ストアカ「ビジネスキャリア・コンサルティング」講座一覧

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

   

関連記事

  1. 人間にしかできないこと

  2. 緊急事態宣言下のゴールデンウィークをどう過ごすか

  3. 目的志向 ~「なぜ」の問いを立てる~

  4. 人生は自分で変える!

  5. 人間性と因果応報(小山田圭吾氏の問題から考える)

  6. なぜ年初の目標は達成できないのか?