職場での会話を増やせば、時間内に仕事が終わるようになる

12月に入り、一段と寒さが厳しくなってきました。あなたの体調はいかがでしょうか。我が家は先月中旬頃から妻と子どもが体調を崩し、先週末にはついに私もダウンしてしまいました。

今年の風邪はしつこいですね。1~2日寝れば治ると油断していたのですが、なかなか回復しません。特に喉は講師行にとっては生命線。まだまだ年末まで稼ぎ時が続くので早く治って欲しいものですが、当面は龍角散ダイレクトとのど飴が友達になりそうです。

数日寝込んでいたため、このブログの仕込みも間に合わず、久々に当日描く羽目に。なんとか今日の投稿に間に合って良かったです。日頃から他人様に「決めたことをやり遂げる」ことの重要性を説いている以上、毎週月曜日の投稿を私が怠るわけにはいかないというものです。

そんな状況ではありましたが、ダウンする直前に最後の力を振り絞って、東京でロジカルシンキングと問題解決の研修を行ってきました。論理的な思考で構造的に問題を分析して解決策を導き出す。研修の総仕上げとして、受講者の方々にご自身の仕事や職場の問題解決について、グループで検討をしていただきました。

大勢の方々にご受講いただきましたが、挙がった問題の多くは「時間がない」「人が足りない」「仕事が多すぎる」といったものでした。残念ながら人数が多く、時間にも限りがあったため、一人ずつの問題についてフィードバックすることはできませんでしたが、幸いにして多くの方々の問題が共通していたので、総評として解説をいたしました。汎用的な問題解決なので、業種や職種を問わず活用できると思います。今回はその内容を共有いたします。

時間がないのではなく、仕事が多い

まず大前提として「時間がない」というセリフを口にした時点で、問題解決はゲームオーバーになるということを考える必要があります。時間は24時間365日、誰にでも等しく与えられている資源です。そして、時間は増やすことも、止めることもできません。時間は仕事をする上の前提条件に過ぎず、限られた時間の中でどのように仕事を終えるかを考えるしかないのです。したがって、時間が足りないと感じるのであれば、別の捉え方ができるように考え方を変えなければなりません。時間が足りないのではありません。仕事が多すぎるのです。

時間内に収まるように、仕事の方を調整する。これが時間管理の原則です。どうも一般的には時間を延ばすことで仕事の多さに対処しようという考えに陥りがちですが、時間外労働を増やすことには当然弊害がつきまといます。労働時間の長さが度を超えると心身の健康被害が甚大になって、時には取り返しのつかない事態になってしまうこともあります。発想が逆なのです。仕事の方を減らさなければならないのです。

時間を増やすことはできませんが、仕事を減らすことは可能です。作業量そのものを減らすことはできなくても、他人の時間を借りることで自分の作業量くらいは減らすことができます。チームの中で仕事を分配してもいいし、外部に発注することもできます。当然、誰の力を借りることもなく、自分で対処しきれるように元々の作業量を削減できるのであれば、それに越したことはありません。

一見すると「もうこれ以上削りようがない」と思える状況であったとしても、仕事の目的や重要度、影響範囲を掘り下げて考えていけば、まだまだ改善の余地はあるものです。必ずしもやる必要がなかったり、やるにしてもそこまで時間をかけてやらなくても良かったというケースは決して少なくありません。

業務改善や効率化のコンサルティングや研修をやっていると、実際には対して重要ではない仕事を、優先順位が高いと思い込んで、必要以上に時間をかけてやってしまっているというケースを伺うことがしばしばあります。まずは仕事の全体像を把握した上で、限られた時間の中で収まるように仕事をリサイズすることが問題解決の第一歩となります。

その仕事は本当に必要なのか

優先順位づけのフレームワークとして有名なものに「重要度・緊急度マトリクス」があります。時間の使い方を考える上では、納期や時間拘束といった緊急度だけではなく、仕事の目的や効果性などの重要度を併せて考慮する必要があるという考え方です。詳細については過去ログをご覧ください。

一般的には、緊急度の高いものから優先順位を立てていきます。納期が近いもの、締め切りが迫っているもの、日時が決まっている会議やミーティングなどが緊急度の高い仕事の例です。しかし、緊急度が高いことと、その仕事が重要であるかどうかは必ずしも比例しません。

緊急度の高さは「他人の都合」によって決まります。仕事の納期や締切は、後工程のスケジュールから逆算されて設定されたものです。しかし、どんな仕事であっても、その仕事の当事者からすればすべて重要であるわけで、本当にその仕事が重要であるかどうかは、視座を高くして全体を俯瞰した上で判断する必要があります。

相手にとっては重要だと言っている仕事であったとしても、自分が抱えている他の仕事と相対的に比べてみると重要度が低いということがあります。もっと重要な仕事をいくつも抱えている場合、その仕事にそこまで時間を割いていられないということがあるのです。

その場合、時には締め切りを延期したり、他の方に代わってもらうことを検討してもいいかもしれません。完全にスルーするわけにはいかなかったとしても、できる限り最小限の労力で済ませられるように、成果物の水準を交渉することはできるかもしれません。重要度が低いと思われる仕事は、できる限り手を抜いて対応することを考えていくのです。

限られた時間の中で仕事をしている以上、すべての仕事に全力投球で対応するのはもはや無理ゲーだと言っても過言でありません。力を入れるべきところに入れ、抜けるところは手を抜く。それを見極めていくことが必要です。

職場内で会話をしよう

とはいえ、その仕事が重要であるのかどうかが、自分では判断つかないという場合もあるでしょう。そこで重要なのが、仕事の目的や用途について関係者と十分に話をするということです。自分のやった仕事が、誰に、どのように、何のために使われるのか。それをしっかりと理解してから仕事に着手することで、どれだけの労力をかけるべきかが判断できるようになるのです。

忙しい私たち現代人は、コミュニケーションにも効率を求めたがります。それ自体は必ずしも悪いことではないのですが、時間を短縮しようとするあまり、かえって聞いておくべきことを聞き逃してしまうということも出てきます。

資料作成や情報収集など、よくよく話を聞けばそこまでやらなくても良かったようなことを、自分の解釈で進めた結果、必要以上に時間ををかけてしまったということは決して少ないないのです。「なんだ、それなら言ってくれれば良かったのに」と後から思っても、そもそも聞くチャンスを自ら作ろうとしていなかった時点で、自分の失態でもあるのです。

ましてや、リモートワークが普及した現代においては、自分の上司や同僚とちょっとした話をする機会すらかなり乏しくなってしまっています。誰かがすでに持っている資料をわざわざ別に準備したり、得意な誰かに頼んだほうが早いことを苦手な自分が自力で対応して時間がかかるといった「職場内孤軍奮闘」が、個人レベルでも組織レベルでも生産性を大きく下げていくことになります。

逆説的ですが、デジタル化され効率が重視される現代だからこそ、職場内でしっかりと会話をすることが必要です。聞けば早いということに気づかず、すべて自力でなんとかしなければならないと思い込んで、実は対して重要でもなかった仕事を時間かけて一生懸命やるというのはなんとも残念なことだと言えます。

すべてを自分だけでなんとかしなければならない。そうした思い込みから脱却し、職場の上司や同僚に気軽な相談をすることが、時間内に収めるように仕事を調整していくことの第一歩だと言えるでしょう。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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