気分が乗らない時に仕事をはかどらせる方法

ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか。2年ぶりに行動制限のない連休ということで、観光需要が復調しているとの報道を目にします。まだまだコロナ以前の水準には至らないようですが、円安も進んでいるいま、内需の観光や娯楽に消費していくことも経済を立て直す効果につながるのではないかと期待します。失われた30年が40年にならないよう祈るばかりです。

休暇中の方も、お仕事中の方もいらっしゃると思いますが、連休中ということもあり、今回は軽めのネタをお届けいたします。

楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しい

やるべきことがあるのにどうにも気分が乗らない、やる気にならないということはありませんか。かく言う私もしばしばあります。こうした時に、気分が乗らないからとつい先延ばしにしてしまうと、後々になってさらに追い込まれることになります。気分が乗らなくても、やるべきことを少しでも前に進めたい。

そんな時にどうしたら良いのかというと、やれば良いのです。

答えになっていないと思われるかもしれませんが、実際のところ「気が乗らないからやらない」のではなく「やらないから気が乗らない」のです。感情と行動は密接につながっています。必ずしも感情が行動を呼び起こすわけではなく、行動が感情を呼び起こすという側面もあります。

「楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しい」という言葉もあります。行動が感情を生み出すということです。

例えば、仕事でイヤなことがあって落ち込んだ気分で帰宅した時に、何気なく見ていたお笑いのテレビ番組で芸人さんがコントをしていたのを眺めていたとしましょう。最初は気乗りせずに見ていたはずなのに、バカバカしさに苦笑いをしているうちに、次第におかしくなってしっかりと笑うようになり、見終わった頃にはすっかり気持ちが晴れやかになっているということはないでしょうか。最初は苦々しくであれ、笑っているうちに本当におかしくなってしまうのです。

仕事も一緒です。一番気が重たいのは着手する前です。たとえ無理矢理であったとしても、ひとたび手をつけてしまえば次第に気分が乗ってきて、気づけば仕事がはかどるようになるのです。気分が乗らない時こそ、まず手をつけてしまうのが効果的です。

最後までやり遂げることを考えるから億劫になる

それでも、最初の一歩を踏み出すまでが気が重いという方もいらっしゃると思います。その場合には「本当に一歩でも良い」と思ってはじめてみることが有効です。着手するまでに気が重くなるのは、最終目標までの道のりが見えてしまい、その工程を全部やらなければならないと思ってしまって、道のりの長さに気が滅入るのです。いざ手をつけてさえしまえば、後は惰性である程度までは続けていけます。必要なのは、最初の一歩を踏み出す気合いを入れるだけです。

そこで効果的なのが「本当に手をつけただけでも今日は良しとする」ということです。例えば、読書であれば1ページだけ読んで今日は終わりにする。ランニングであれば、10メートルを走ったら今日は終わりにする。同様に、報告書作成であればタイトルや日付を書いて終わりにする。提案書作成であれば、デザインとレイアウトを決めて終了にしても良いかもしれない。

気分が乗らなくて、いざ始めてみても本当にそれで終わりにしてしまう場合もあるかもしれませんが、実際にはそこまで小さな目標設定ではじめたとしても、最初の一歩を踏み出したら意外と「どうせなら、もうちょっとだけやろう」という気持ちが働き、気づけばそこそこ進めてしまえたりするものです。最初の一歩さえ踏み出してしまえば、乗らない気分も次第に乗るようになるものなのです。

仕事はもちろんのこと、ゴールデンウィークということで普段と違う何かをやってみようと計画している方もいらっしゃるかもしれません。普段と違うことこそ、いざやろうとすると億劫になるものです。そんな時こそ、小さな目標設定からはじめてみることで、意外と気分が乗ってくることがあるかもしれません。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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投稿者プロフィール

小松 茂樹
中小企業診断士・キャリアコンサルタント。株式会社ビジネスキャリア・コンサルティング代表取締役。人材派遣会社、健康食品会社を経て、経営コンサルタントに転身。営業力強化・業務改善・生産性向上・ビジネススキル向上など幅広い範囲で、業績向上や人材育成の支援を行っている。理論的な背景と情熱的な語り口を交えた講演スタイルに定評があり、セミナーや研修で高い支持を得ている。

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